一挙両得(いっきょりょうとく)
何か一つをしたら、二つの良い事が起こったが「一挙両得」ですよね。実際には、二つとも大きなお得となるのは稀ですが、些細なお得を含めるなら、この世界は「一挙両得」で溢れている気がしないでもないです。まあ、気の持ちようと言えばそれまでですが、「一挙両得」があると気持ちもポジティブになりますし、仕事やプライベートも好転しそうですよね。それでは解説をさせて頂きます。
一挙両得の意味
「一挙両得」の意味は以下の通りです。
・一つの行動や行為で、同時に二つの利益や恩恵がある。一つの事で二つの利益を得る。
・僅かな労力で大きな利益となる。
基本的には、一つの行為などで二つの利益を得る事ですが、僅かな労力による大きな利益という意味もあります。要するに、「一つで二度おいしい」的なキャッチコピーの様なものが「一挙両得」です。利益の大小には触れていないので、それがどの程度の利益なのかは問題ではなく、飽く迄も「一度で二つの利益」なら何でも良しとなります。”一挙”は「一回の行動や動作」「物事が速やかに捗る」、”両得”は「一度に二つの利益」「両者が利益を得る」です。
一挙両得の由来・出典
「一挙両得」の由来は、中国後漢の歴史書「東観漢記」の「耿弇伝」となります。
一挙両得の類義語・同義語
「一挙両得」の類義語には、「一石二鳥」「一挙両利」「一挙両全」などが挙げられます。
一挙両得の使い方・例文
例文1.普段と違う床屋に行ったら、意気投合した店員さんと付き合う事になり、おまけにこれからは髪もただで切ってくれて一挙両得になった気分だ。
例文2.仕事に慣れようと早く出社する様になったら、上司には気に入られ、渋滞も回避できて一挙両得なんだと気が付かされた。
例文3.お菓子を禁止したら、体重は痩せて虫歯も減り、さらに小遣いも減らずに済むと言う一挙両得どころ一挙三得になってしまった。
例文4.猫と犬を同時に一匹ずつ飼い始めたら、可愛さが二倍で一挙両得だと思ったが、餌代も二倍だと後から気がついた。
例文5.一挙両得ばかりを狙わないで、謙虚に毎日を必死に生きる様心掛けている。
主にお得になったのを「一挙両得」とした例文です。
一挙両得の会話例
やる気がない同僚男性に、労働の有り難さを説く同僚女性の会話です。
一挙両得の豆知識
「一挙両得」の様な得や利益となる四字熟語は、「千慮一得」「不労所得」「一粒万倍」「一攫千金」「薄利多売」などです。続いて、利益を得ると損失も出るのが「一失一得」「九損一徳」「利害得失」、損失が大きいのが「鷸蚌之争」「因小失大」となります。
一挙両得の難易度
「一挙両得」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、小学校高学年から低学年レベルの四字熟語となります。
一挙両得のまとめ
「一挙両得」は、一つの行動で二つの利益があるという意味です。僅かな労力での利益という意味もありますが、一般的には前者が幅広く浸透し使用されています。その使い方は幅広く如何様にも応用可能で、お得感が得られた時には片方が些細な事でも会話などで用いられる傾向があります。