【利害得失(りがいとくしつ)】の意味と例文と使い方

利害得失(りがいとくしつ)

「利害得失」とは「利益と損失」の事です。金銭的な事から、健康や人間関係など実に幅広く使え、また損得のどちらが良いのか考えさせられる言葉でもあります。選択肢が二つある時、どちらにもメリットやデメリットがあるのでどちらに決断をするのか悩ましいものです。そんな時に、双方の得や損を冷静に分析して判断をしなければならないのです。そんな事から「利害得失」とは、人が生きる上での選択する機会を表現していると感じなくもないです。それでは、解説に入らせて頂きます。

利害得失の意味

「利害得失」の意味は以下の通りです。
・利益と損失。自らの儲けと損。
・得をする事と損をする事。得るものと失うもの。
”利害”は「利益と損害」「有利と不利」、”得失”は「得る事と失う事」「損得」「成功と失敗」「利と不利」となり、どちらも相反する言葉を繰り返して「利益と損失」といった意味合いを強調しています。利益や損失というと、株や先物等の投資、各企業の財政状況、又は国の税収状況などですが、これが”利害”では交通事故における対象と人との関係性、会社での人間関係など直接は金銭の儲けではなくても、使われます。もちろん、最終的には金銭が絡んでくるのが多いですが、双方の思惑で手を結ぶ場合などに「利害関係の一致」となります。そんな背景から「利害得失」とは、金銭に絡むのが必然的に多くなりますが必ずしもそれだけではなく、より多様な使い方が可能です。それは、病気など不健康と健康、仕事を続けるか退職して転職するかといった際にも「利害得失」という表現になります。これらで実際に使う場合は「利害得失を検討」「利害得失を計る」「利害損失の末に」といった形になります。

利害得失の由来・出典

「利害得失」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、「開国の御沙汰書」(1868年)などに文言が記されています。

利害得失の類義語・同義語

「利害得失」の類義語には、「一長一短」「一利一害」「一失一得」などが挙げられます。

利害得失の使い方・例文

例文1.利害得失を図った結果、退職しないでもう少し仕事を続けると決めた。
例文2.女同士の友情ほど、打算的で利害得失によるものが前提となっているものはない。
例文3.米中関係は常にギリギリの利害得失の思惑が動いている。
例文4.コロナによる経済ダメージと感染蔓延の利害得失を検討した結果が、現在の感染者爆発になっているなら政府対応は完全に失敗ではないのか。
例文5.人間関係に辟易として、今は利害得失などを忘れて田舎でひっそりと暮らしている。
政府のコロナ対策、職場などの人間関係で「利害得失」を使った例文です。

利害得失の会話例

男性
夕食は何食べる?
女性
私は焼肉がいいなー!
男性
ごめん。最近は焼肉ばっかりだし、どうせなら別なものにしない?
女性
じゃあ、焼肉も食べられるお店の食べ放題にしよう! これなら利害得失でも二人とも妥協点から不満はないでしょう。

恋人同士が外食をする事になり、双方が好きな物を食べたい事から食べ放題にするという会話です。

利害得失の豆知識

「利害得失」の”利害”は近年、企業における「ステークホルダー」(利害関係者)というビジネス用語としても使われています。具体的には、従業員や取引先に消費者、経営者や開発グループメンバーや協力会社が「ステークホルダー」となります。さらに、株主や地域社会や行政も全て含ませて「ステークホルダー」とする事もあり、云わば直接の関係者は当然ながら、無関係でも間接的には影響ある人達までを全て含めた考えの事です。

利害得失の難易度

「利害得失」は漢字検定6級から7級相当の文字組み合わせで、”得”は6級、残り3文字は7級でそれぞれ小学校中学年レベルの四字熟語となります。

利害得失のまとめ

「利害得失」は、利益と損失や儲けと損となり、要するに損と得の事です。真逆の意味を繰り返して、双方のどちらが良いか選択したり妥協をする際に使います。また、損得といっても直接的に金銭に絡むものばかりでなく、人間関係や健康問題での表現法ともなります。

ビジネスで利害得失はしっかり考えなければいけない
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