【一遊一予(いちゆういちよ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

一遊一予(いちゆういちよ)

「一遊一予」とは「一度の遊びと楽しみから、遊び楽しむ事」です。「遊び」というと子供がゲームをしたり、大人ならアルコールやギャンブルに興じるのが典型的ですが、四字熟語「一遊一予」の場合は権力者など立場有る者がする「遊び」といった感があります。ですから一般人や子供などの「遊び」では使用せず、どこか威厳や風格を感じさせる言葉です。

一遊一予の意味

「一遊一予」の意味は以下の通りです。
 ・一度の遊びと楽しみ。遊び楽しむ事。
 ・王様が楽しみとして庶民の生活を視察した事から、遊びや楽しみの事。
”一遊”は「一度の遊び」、”一予”は「一度の楽しみ」で、「一度の遊びと楽しみ」や「遊び楽しむ」という意味になるのが「一遊一予」です。由来となる古代中国の某王様は庶民の生活ぶりを視察するのが楽しみだったそうで、それが誕生した切っ掛けと伝えられています。すると嫌味な王様と感じますが、実際は庶民から本当の声を聞き入れ、問題事に対処したり必要とあれば援助をしたそうです。そんな背景から現在も権力者や実力者などの余暇的な遊びや楽しみとして、「一遊一予」が用いられます。

一遊一予の由来・出典

「一遊一予」の由来は中国戦国時代の儒学者・孟子の書物「孟子」の「梁恵王・下」となります。

一遊一予の類義語・同義語

「一遊一予」の類義語には、「遊戯三昧」などが挙げられます。

一遊一予の使い方・例文

例文1.会長と社長が伊豆に一遊一予に出掛けたので羽根が伸ばせると、事務所に残った僅か三人ばかりの社員と束の間の安堵を喜んだ。
例文2.一遊一予ばかりしていい身分だが、これが上流階級に選ばれた人たちの特権なんだろう。
例文3.プーチンは軍隊に戦争をやらせる一方、自分は大型クルーザーで一遊一予する気があったとするならとんだ食わせ者だ。
例文4.いつかは大物になって悠々自適に一遊一予な日々を過ごしたいが、その前に就職をする必要があるのでだるくて仕方がない。
例文5.こんなにも猛暑が続くと、お偉いさんも一遊一予といって昼間から経費でゴルフをする気も失せるだろう。
「一遊一予」を使った例文となります。

一遊一予の会話例

男性
ごめーん。遅刻したー。
女性
なぜ約束の時間に後れるかな。
男性
昨日は先輩に誘われて遅くまで遊んでいたから…。ごめん、だから今日の食事は驕るよ。
女性
どうせ偉い人みたいにいい気になって、飲み屋で一遊一予な事をしていたんでしょう。だいたいデート前日に飲みにいくかな普通は。

デートの約束時間に遅れて謝る彼氏に文句を言う彼女という内容です。

一遊一予の豆知識

「一遊一予」から”遊び”に関する四字熟語は、風雅な遊びから自然の美しい風景や景色の「花鳥風月」、世間離れした優雅な遊びや隠者生活の喩え「琴歌酒賦」、自然に親しみ詩歌を作る遊び「風流韻事」などがあります。

一遊一予の難易度

「一遊一予」は漢字検定8級から10級相当の文字組み合わせで、”遊”と”予”は8級で小学校中学年レベル、”一”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

一遊一予のまとめ

「一遊一予」は「一度の遊びと楽しみ」という意味で、そこから「遊び楽しむ事」です。遊び全般に使うというよりも、古代中国の王様の逸話が由来となるので、現代なら政治家や社長などある程度の権力を持つ者の遊びや楽しみで使うのが相応しいようです。

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