【烏兎怱怱(うとそうそう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

烏兎怱怱(うとそうそう)

月日や年月が早く過ぎ去るって、大人になるほど余計に感じませんか? 子供の頃は時間が長く、大人になると時間は短く感じる。これって、既に至る所で解説されていますが、体験の有無が関係しているようです。初めての事は長く感じ、何度も経験すると短く感じる。要は気の持ちよう次第ですが、そんな事を感じさせる「烏兎怱怱」について調べてみました。

烏兎怱怱の意味

烏兎怱怱」の意味は以下の通りです。
・月日が早く過ぎ去る。歳月が過ぎ去る。
・歳月が慌ただしく過ぎる。あっという間に月日が経過する。
・「烏兔怱々」「烏兔匆匆」「烏兎匆々」「烏飛兎走」なども同義となる。
”烏兎”は「烏と兎」、”怱怱”は「忙しい」「慌ただしい」となります。”烏”は太陽(日)に棲むという伝説から太陽の象徴、同様に”兎”は月に棲みまた月の象徴とされていたので、「烏と兎」で「月日」です。その「月日」が「慌ただしい」ので、上記の様な意味合いとなります。少々強引さもありますが、発祥とされる中国ではこの様な伝説が今でも信じられています。

烏兎怱怱の由来・出典

烏兎怱怱」の由来は厳密には不明です。しかし、類似の「烏飛兎走」は古代中国の偉人・荘南傑がつくった詩(句)の「傷歌行」となる事から、何かしらの関係があると推測できます。

烏兎怱怱の類義語・同義語

烏兎怱怱」の類義語には、「歳月不待」「露往霜来」などが挙げられます。

烏兎怱怱の使い方・例文

例文1.子供の寝顔を見たり、自分の白髪を発見すると烏兎怱怱なんだと一瞬で実感する。
例文2.忘年会帰りに千鳥足で家路に向かうと、今年も残り僅かだと烏兎怱怱を感じる。
例文3.一向に解決に前進しない某国の拉致問題をニュースで見ると、怒りと同時に烏兎怱怱の思いがこみ上げてきた。
例文4.Jリーグ発足から28年と知り、烏兎怱怱な現実を改めて感じた次第だ。
例文5.毎年正月には帰省するので、その度に烏兎怱怱を肌で感じる。
月日の早い流れとして「烏兎怱怱」を使った例文となります。

烏兎怱怱の会話例

男性
あれ、このアプリをインストールできないなー。どうしてか分かる?
女性
ちょっとスマホ見せて下さい…。先輩、このスマホいつのですか? 古すぎないですか?
男性
いつって、多分8年ぐらい前かな?
女性
Androidのバージョンが4ですよ。少しはスマホでも烏兎怱怱を感じて下さい。新しいのに買い替えましょう。

古いスマホでアプリをインストールできない事から、月日の流れを感じる会話となっています。

烏兎怱怱の豆知識

烏兎怱怱」の”怱怱”は、「草草」(そうそう)ともなります。意味は同様に「忙しい」「慌ただしい」もありますが、「簡略する際」「粗末である」「手紙末尾の詫びる意味」などの用途もあります。また”怱怱”の文献などは不明ですが、「草草」は弘法大師・空海の漢詩文集「性霊集」(835年)、鎌倉時代初期の禅僧・道元の仏教思想書「正法眼蔵」(1231年)などに文言が残されています。

烏兎怱怱の難易度

烏兎怱怱」は漢字検定1級から準1級相当の文字組み合わせで、大変難易度が高い四字熟語となります。”怱”は1級、”烏”と”兎”は準1級で大学一般レベルです。

烏兎怱怱のまとめ

烏兎怱怱」は、月日や年月の流れは早いという意味の四字熟語です。古代中国の伝説では、”烏”は太陽(日)の象徴、”兎”は月の象徴となり、「怱怱」の忙しいを合わせて「月日の流れは早い」と解釈されています。

烏兎怱怱という言葉通り時間がすぐに過ぎる
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