【歳月不待(さいげつふたい)】の意味と例文と使い方

歳月不待(さいげつふたい)

「歳月不待」は四字熟語に長けていないと、なかなか思い浮かばない言葉ですよね。しかし、文字を見ているだけでも自然と意味が分かりますし、時間の無駄を嫌う現代人やサラリーマンにはピッタリな言葉となっています。遥か昔の言葉がこうして、現代でもきちんと意味を成しているのは感慨深いものです。それでは、解説を始めさせて頂きます。

歳月不待の意味

「歳月不待」の意味は以下の通りです。
・時間は瞬く間に過ぎ去り人の都合を待たない。
・時が過ぎるのは早く人の都合など関係ない。
「歳月不待」は時間が過ぎるのはとても早く、人間の都合などは関係がないという意味の四字熟語です。そこから、時の流れは残酷、時間を大切にするべき、時間は誰にも平等などの教えがあると解釈できます。”歳月”は「年月」、”不待”は「必要としない」「待たない」などの意味があります。また、「歳月不待」を使った故事成語・諺の「歳月人を待たず」としても有名です。

歳月不待の由来・出典

「歳月不待」の由来は、古代中国の詩人・陶潜の詩「雑詩」となります。そこでは、人生は無常だから楽しめる時に楽しむべきと説いています。

歳月不待の類義語・同義語

「歳月不待」の類義語には、「露往霜来」「光陰如箭」「兎走烏飛」などが挙げられます。

歳月不待の使い方・例文

例文1.高校卒業式が明日に迫ると、長かった3年間も歳月不待だったと痛感した。
例文2.定年退職が決まった父が、母と感慨深く、歳月不待を互いに口にしていた。
例文3.良い事も悪い事も所詮は歳月不待で、宇宙ベースで物事を考えたら大した事ではないと宇宙人の存在を信じる友人が力説した。
例文4.人生は歳月不待であっという間だから、10代後半から20代前半は遊んで謳歌した方が良い。
例文5.結婚が遅く四十過ぎで夫婦となった私たちは、世間や歳月不待などまったく気にせず、まるで20代の恋人同士の様な気分で毎日を楽しんでいる。
時間はあっという間に過ぎて行ってしまうので後悔しない生き方をしたいですね。

歳月不待の会話例

男性
やっと今週の仕事が終わったね。明日から休みで嬉しいけど、最近は逆に不安で…。
女性
本当、今週も忙しくて辛かったー。何が、年取る事?
男性
そう。人生があっという間で、このまま仕事だけで終わるのかと考えたら、嫌になる。
女性
確かにねー。気が付いたら20代後半だし、歳月不待が年々身に沁みるよね。

自分のやりたい事を探さないとあっという間に人生は過ぎて行ってしまいますね。

歳月不待の豆知識

「歳月不待」はネガティブな印象もありますが、使い方によって前向きにも後ろ向きににもなります。時間が過ぎるのをボーっと待つのか、それとも時間を大切に日々を過ごすのかで、その後の人生や考え方が変わってきます。時間だけは誰にでも平等という考えを、遥か昔の中国の偉人が既に達観していたのは驚きに値します。因みに陶潜は「雑詩」の中で、「人類皆兄弟」「若い時は二度と戻らない」など有名な言葉をいくつも残しています。

歳月不待の難易度

「歳月不待」は漢字検定4級相当で、中学校レベルの容易な四字熟語となります。

歳月不待のまとめ

「歳月不待」は、時の流れは残酷で勝手に流れ人の都合を待たないという意味の四字熟語です。だからこそ、時間を大切にする、時間は万人に平等などの解釈や教えがあるとも理解できます。

歳月不待なので時間を常に意識すること
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