【疾風怒濤(しっぷうどとう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

疾風怒濤(しっぷうどとう)

科学技術の発展によって、私たちが少し前までは想像もできなかったようなことが次々と実現され、そして当たり前のようになってきています。もはや時代の流れを読むのは不可能だとも言われていますが、そんな時代の移り変わりを表現するのにぴったりな四字熟語があることをご存知ですか。今回は「疾風怒濤」という、時代の急速な変化を表す言葉について、その意味や語源から実用的な使い方や会話文まで詳しく説明していきます。

疾風怒濤の意味

疾風怒濤とは、嵐や波が非常に激しい様や、時代の移り変わりが激しいという意味です。その他にも、物事の勢いが激しい際にも使われることがあります。

疾風怒濤の由来・出典

疾風怒濤の由来は啓蒙主義や古典主義に対して違和感を唱えて、理性に対することの感情の優越を主張し、後にロマン主義へ繋がっていく18世紀後半にドイツで見られた「シュトゥルム・ウント・ドラング(Sturm und Drang)」と呼ばれる革新的な文学運動があった。日本語訳で「疾風怒濤」とされて、これが日本語としての由来と考えられています。

疾風怒濤の類義語・同義語

疾風怒濤の類語としては「疾風迅雷」や「迅速果敢」などが挙げられます。

疾風怒濤の使い方・例文

例文1.疾風怒濤の時代で、生き方を模索する。
例文2.試合の後半は、疾風怒濤の勢いで相手チームに攻め込まれた。
例文3.大気汚染が疾風怒濤の勢いで進んでいる。
例文4.朝のバンコクの道路では、オートバイが疾風怒濤の如く駆け回っている。
例文5.東南アジア市場が、疾風怒濤の勢いで先進国に追いつこうとしている。
今の時代もまさに疾風怒濤の時代と言えますね。

疾風怒濤の会話例

男性
今度の旅行はタイのバンコクにでも行こうか。
女性
タイなら丁度10年前に行ったし、東南アジアじゃなくてもっと発展している国に行こうよ。
男性
知らないの?東南アジアの国々は今疾風怒濤の勢いで発展してきているんだよ。10年前と今では街並みももう全く違うものになってるよ。
女性
そうなんだ。それはちょっと気になるね。値段も安いし、タイに行ってみようか!

タイでは最近富裕層の数が一気に増えているみたいなので、急速に発展して行っていますね。

疾風怒濤の豆知識

「疾風怒濤」という訳は、成瀬無極氏と同じくドイツ文学者である、高橋健二氏による訳語という説もある。

疾風怒濤の難易度

疾風怒濤は漢字検定準1級レベルの四字熟語です。

疾風怒濤のまとめ

物事の勢いや、時代の移り変わりが激しいことを表す「疾風怒濤」ですが、元はドイツで起こった革新運動の呼び名を、日本人文学者がオリジナリティを加えて訳したのが始まりでした。テクノロジーの進化や、様々な環境問題、さらには新型コロナウイルスの登場など、変化の激しい時代に生きる私たちにぴったりな言葉ではないでしょうか。

疾風怒濤のスピードで進む男性
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