【獅子奮迅(ししふんじん)】の意味と例文と使い方

獅子奮迅(ししふんじん)

「獅子奮迅」と聞くと、スポーツや戦国時代の合戦などを連想する人が多いのではないでしょうか。特に、昨年日本で開催された2019年ラグビーワールドカップを思い返すと思います。日本チームが活躍する姿などは、正に獅子奮迅と呼ぶのに相応しい姿で今でも脳裏から離れないのではありませんか。そんな何かと使われる頻度が多い「獅子奮迅」について調べてみました。

獅子奮迅の意味

「獅子奮迅」の意味は以下の通りです。
・獅子が奮い立つ様な激しい勢い。猛烈な勢いで活動する様。
・勇敢に戦う様。激しい勢いで物事を対処する。
”獅子”は「ライオン」「ライオンに似た伝説上の生物」「神社などに置かれる魔除け」「獅子舞の略」、”奮迅”は「勢い激しい様」「激しく震い立つ」などの意味があります。この二つから、百獣の王であるライオンが激しく戦う姿などから、上記の様な意味となりました。現在は戦国時代の合戦などは有り得ないので、ラグビーやサッカーなどの激しいスポーツ、或いは一人でも熱心に作業する研究者などを喩える際に使用される言葉となっています。

獅子奮迅の由来・出典

「獅子奮迅」の由来は中国唐時代に誕生した仏教経典「大般若波羅蜜多経」(全600巻)で、その第52巻に「如獅子王自在奮迅」と記されています。そこから現在は仏教用語としてはもちろん、獅子舞や舞楽の曲名や演技として日本では定着しています。

獅子奮迅の類義語・同義語

「獅子奮迅」の類義語には、「猪突猛進」「孤軍奮闘」「猪突猛進」などが挙げられます。

獅子奮迅の使い方・例文

例文1.今回の駅伝は優勝候補のチームが失速する波乱の展開となったが、終盤にエースが獅子奮迅の走りとなる活躍を見せて予想通りの結果で終わった。
例文2.何年間もニートだった息子が、両親の離婚を機に獅子奮迅で働き始め今では家計を支えている。
例文3.売れっ子芸能人は寝る間もないほど働き詰めで、獅子奮迅と表現できる程だ。
例文4.ファールされても倒れないドリブルは、獅子奮迅の独走となり本場欧州のファンをも熱狂させる。
例文5.1996年アトランタ五輪のサッカー・日本対ブラジル戦で、ブラジルの猛攻を獅子奮迅となって防いだ川口GKの活躍があったから、あの奇跡の勝利が実現したと思えてならない。
サッカーで獅子奮迅と言うとイタリアのガットゥーゾ選手を思い出しますね。

獅子奮迅の会話例

男性
今日も残業するって聞いたけど、本当?
女性
ええ、残業します。働いて上司に良いアピールをしたいんですよ。
男性
大丈夫。このところ連日じゃない?その気持ちは分かるけど、今日は週末だよ。それに、職場の皆帰るんじゃない。
女性
一人の方が落ち着くし捗るので、獅子奮迅で頑張ります。

獅子奮迅の働きをすれば上司も評価せざるおえないですよね。

獅子奮迅の豆知識

「獅子奮迅」の”獅子”はライオン、またはライオンに似た伝説上の生物の事ですが、その歴史は大変古いです。紀元前5世紀頃の都市国家・ウル(現在のイラク)で存在が確認され、浮彫として勇ましい姿が残されています。各国の王様が”獅子”(ライオン)を好んでいたとされ、富や名声や権力の象徴でもあったので、そこから「ライオンキング」なる言葉が誕生したという説もあります。

獅子奮迅の難易度

「獅子奮迅」は漢字検定準1級相当で、大学・一般レベルの難解な四字熟語となります。

獅子奮迅のまとめ

「獅子奮迅」は、猛烈な勢いで活動する、勇敢に戦う、獅子が奮い立つなどの意味を持つ四字熟語です。その様子から、激しいスポーツなどで使われる事が多いですが、他にも一生懸命に頑張る場面では用いられる表現の一つとなっています。

獅子奮迅の勢いを表す
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