【孤軍奮闘(こぐんふんとう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

孤軍奮闘(こぐんふんとう)

「孤軍奮闘」とは「一人や少数が仲間などの助けがなくても必死に頑張る事」です。その必死な姿を大勢の感動を呼んだりして、特にスポーツなどでは負けたチームでも頑張った選手を「孤軍奮闘」と表現したりします。どんな物事でも頑張る姿は共感を呼ぶものですが、それが一人や少数でかつ劣勢だと余計に心を動かすのでしょう。そんな「孤軍奮闘」についての解説となります。

孤軍奮闘の意味

「孤軍奮闘」の意味は以下の通りです。
・手助けする者がいない中、一人や少数で懸命に頑張る。
・援軍もなく孤立状態で戦う。孤立した軍隊が必死に戦う事。
・誰の援助も受けずに一人で努力する。
”孤軍”は「援軍がなく孤立している軍勢」「助けがなく孤立した軍隊」「支援がない一人や少人数」、”奮闘”は「力を奮って戦う」「力いっぱい努力」で、元々は戦争における孤立状態の軍隊に使われていましたが、現在は仲間や味方などからの助けがなく一人や少人数で頑張る際に使うのが「孤軍奮闘」です。仕事や学校生活にスポーツなど、主に人間関係や試合などの孤軍状態で使われ、非常に使い勝手が良い言葉となっています。また、チームスポーツなら劣勢でも一人だけ活躍している選手にも使われますし、僻地ながら開業医となり一人で頑張る医者も「孤軍奮闘」という表現が相応しいです。よって、環境や条件が悪いながらも立ち向かい頑張る姿が「孤軍奮闘」で、その後の勝ち負けや結果は二の次とも言えます。使い方としては、「孤軍奮闘の活躍」「孤軍奮闘で応戦」「孤軍奮闘ながら」といった形になります。

孤軍奮闘の由来・出典

「孤軍奮闘」の由来は戦争から誕生した言葉と言われていますが、それ以上の詳細は不明です。文献としては、小説家・檀一雄の著書「淋しい人」(1950年)など文言が記されています。

孤軍奮闘の類義語・同義語

「孤軍奮闘」の類義語には、「僑軍孤進」「孤立無援」「四面楚歌」などが挙げられます。

孤軍奮闘の使い方・例文

例文1.台風や豪雨がやってくると、6畳一間のアパートで怯えながら孤軍奮闘をしているのは世界で自分一人だと妄想するが、実際は何十万人といるのは知っている。
例文2.スポーツではどんなに孤軍奮闘しても、勝利しないと意味がない。
例文3.職場では孤立し孤軍奮闘しているが、変人なのかそれも悪くないと思っている。
例文4.虚偽だらけの政権を倒そうと孤軍奮闘したが、平和ボケした保守層にとっては国を脅かす危険思想の持ち主で極悪非道と瞬殺された。
例文5.孤軍奮闘をし続け心が折れた時は、いつも愛犬が救ってくれた。
孤独に頑張る姿を「孤軍奮闘」とした例文です。

孤軍奮闘の会話例

男性
一人で出来るの? 大きな荷物とか大丈夫?
女性
あなたが疲れて寝ているから、一人で片付けようと思って孤軍奮闘していたけど、やっぱり無理そう。
男性
そうだよ。力仕事は男がやらないと。
女性
じゃあ、ちょっと休憩してお茶でも飲んで、そこから二人で片付けちゃおう。

部屋の整理をする事になった恋人同士の微笑ましい会話です。

孤軍奮闘の豆知識

「孤軍奮闘」から”懸命”に関係する四字熟語は、命を懸けて物事にあたる「一生懸命」、命懸けで新年に打ち込む「一所懸命」、脇目もふらずに一生懸命に働く「日昃之労」、力のかぎり努力したり骨身を惜しまずに一生懸命働く「粉骨砕身」などがあります。

孤軍奮闘の難易度

「孤軍奮闘」は漢字検定3級から7級相当の文字組み合わせで、”孤”は3級で中学卒業レベル、”闘”は4級で中学レベル、”奮”は5級で小学校高学年レベル、”軍”は7級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。

孤軍奮闘のまとめ

「孤軍奮闘」は孤立した軍勢ながら戦う姿が転じて、助けがなくても一人や少数で頑張ったり懸命に戦う事です。戦争だけでなく、現在はスポーツや職場などで使われ、応援や援助がなくても必死に頑張る姿は共感や感動を呼ぶものです。

孤軍奮闘の様子をチェスで表した画像。
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