【越山若水(えつざんじゃくすい)】の意味と例文と使い方

越山若水(えつざんじゃくすい)

あまり聞きなじみのない言葉ではあるかもしれませんが、これを聞いてすぐにその地域や意味が理解できた方は非常に博識かもしれません。今回は「越山若水」について、意味や由来、出典も解説をしていきます。

越山若水の意味

越山若水の意味は、北陸地方の福井県の自然を指している言葉です。
「越山」は越前地方の緑が豊かな山の事を表し、「若水」は若狭湾へと繋がる渓流、水の流れの美しさの事を指しています。

越山若水の由来・出典

越山若水は福井県の資料によると、明治43年(1910年)に皇太子様(のちの大正天皇)が福井に来られた際の記念の写真集のタイトルが「越山若水」というタイトルで福井県が発行しているものが最初に使われた由来と言われており、地元紙である福井新聞では「越山若水」を明治44年10月(1911年)から論説のタイトルとしても使われています。
その為、福井県民にとっては「越山若水」は馴染みの四字熟語であり、県を象徴する言葉として歴史が紡がれています。

越山若水の類義語・同義語

越山若水の類義語としては、美しい自然を表す言葉として「柳緑花紅」「花鳥風月」「山紫水明」「嵐影湖光」が挙げられます。

越山若水の使い方・例文

例文1.福井県民にとって、越山若水は故郷を表す大事な四字熟語と言える。
例文2.美しい川と豊かな山々の自然の風景から作り出されたのが、越山若水である。
例文3.越山若水は明治時代から使われており、すでに100年以上の時間が経過している。
例文4.若狭湾へと流れる美しい水は越山若水の意をそのまま表している。
例文5.寒さ厳しい福井の冬を超えると美しい越山若水の風景に出会えるのだ。
美しい風景を表す言葉はいくつもありますが、こういった都道府県の1つだけを指す四字熟語というのは非常に珍しいものと言えるでしょう。

越山若水の会話例

男性
この前、母と祖母の家に里帰りに言ったんだけど、祖母に福井は越山若水だからね。としみじみ言われてたんだけど、意味わかる?
女性
越山若水ですか?申し訳ないですけど、はじめて聞いた言葉です…。
男性
僕も今回福井に行って、初めて聞いた言葉で福井の美しい自然を表す言葉なんだよ。
女性
そういう事なのか、福井は水も自然も豊かですからね。

一般にはあまり馴染みのない言葉ではありますが、福井県の方々にとっては日常と共にある大事な言葉と言えるでしょう。

越山若水の豆知識

越山若水の中の「若水」ですが、この四字熟語の中では「じゃくすい」と読まれますが、一般的には「わかみず」と呼ばれ、元々は元日の朝に汲む水で井戸から水を汲んで神棚に供えていました。若水は邪気を払うとと言われていました。
また「越山」は同じ北陸地方の新潟県出身の政治家である田中角栄が雅号として使っており、田中角栄の後援会は長く越山会と言われ、政治に影響を与えていました。現在は娘の田中真紀子元外相と折り合いが悪く、解散しています。

越山若水の難易度

越山若水は難易度としては、どれも小学生で習う漢字ですが、福井県という地方で根付いている言葉ですので、具体的な難易度の表記はありません。

越山若水のまとめ

北陸地方の福井県で昔から文化の醸成や郷土の発展中で共に歩んできた言葉が「越山若水」です。一般的に認知度がある言葉ではありませんが、福井県の人々にとっては非常に大事な言葉と言えるでしょう。またこういった美しい日本語が今後も福井県の中で時代を超えて、引き継がれていくといいですね。

越山若水を表す美しい風景
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