【疑心暗鬼(ぎしんあんき)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

疑心暗鬼(ぎしんあんき)

心配性や疑い深い人って、性格が真面目な人が多いそうです。一方で反対となる能天気な人も、大物や成功者に多い気がしますよね。また、能天気でもある部分は拘りがあったり、神経質な部分を持ち合わせているものです。要するに紙一重なのではと、我ながらに思ったりします。話が脱線しましたが、心配性や疑い深いと関係深い「疑心暗鬼」についての解説となります。

疑心暗鬼の意味

「疑心暗鬼」の意味は以下の通りです。
・疑いの心があると、なんでも疑わしく感じる。
・一度疑い始めると何でも疑わしく見え、また恐ろしく感じる。
・諺「疑心暗鬼を生ず」を略したもの。「疑心闇鬼」も同義となる。
些細な事でも疑い始めたらキリがないのが「疑心暗鬼」です。疑いの泥沼に嵌まるようなもので、その疑い深さから妄想に捉われる喩えともなります。疑問や不安が大きくなり、最後には恐ろしさのあまり誰彼も信用できないので、そんな様子から暗闇の鬼が見える”暗鬼”となったのです。”疑心”は「疑いの心」「疑惑」、”暗鬼”は「妄想からの疑いや恐れ」「不安や恐怖心」となります。平たく解釈すると、怖がっている、相手を信用できない、不安に駆られる等も「疑心暗鬼」に含まれるのではないでしょうか。

疑心暗鬼の由来・出典

「疑心暗鬼」の由来は、中国宋代の学者・呂本中の著書「師友雑志」となります。

疑心暗鬼の類義語・同義語

「疑心暗鬼」の類義語には、「杯中蛇影」「風声鶴唳」などが挙げられます。

疑心暗鬼の使い方・例文

例文1.SNSには自身の誹謗中傷が書かれているのではと疑心暗鬼から、まともに見る事ができない。
例文2.結婚して3年経過したが、妻が浮気しているのではという疑心暗鬼が頭から離れず、仕事が手に付かない。
例文3.コロナ騒動で米中両国が互いに陰謀論を出し合っているが、双方の国民はそこまで疑心暗鬼にならず、政府よりも冷静なようだ。
例文4.疑心暗鬼になり過ぎてストレスから抜け毛が多くなり、その気晴らしで飲酒が増えてという悪循環に陥った。
例文5.疑心暗鬼にならない為に、事なかれ主義になって全てを丸く収めるようにしたら、自然と相手を疑わないようになった。
疑心暗鬼になったら、疑心暗鬼にならない対処法といった例文です。

疑心暗鬼の会話例

男性
最近、課長の視線が怖く感じるだよね。どう、そう感じない?
女性
私はとくに…、今まで通りですけど。
男性
そろそろ異動や配置転換の時期じゃない。俺が嫌いだから、僻地に飛ばそうと考えていると思うんだよね。
女性
ハハハ。それって、疑心暗鬼か被害妄想じゃないんですか。そんな事を考えないで、仕事を終わらせて下さい。

異動されると疑心暗鬼になっている職場男性に対し、女性が冷静にツッコミを入れています。

疑心暗鬼の豆知識

「疑心暗鬼」の様に疑いに関連する四字熟語は、「呉牛喘月」「草木皆兵」「風声鶴唳」などがあります。また、怯えるや恐怖に関連するものは「影駭響震」「顔面蒼白」「跼天蹐地」などです。疑いの反対は落ち着いているや安堵ともなるので、四字熟語では「明鏡止水」や「安心立命」、慣用句では「気が休まる」「胸のつかえが下りる」などの表現となります。

疑心暗鬼の難易度

「疑心暗鬼」は漢字検定4級から9級相当の文字組み合わせで、”鬼”は4級で中学レベル、”疑”は5級で小学校高学年レベル、”暗”は8級で小学校中学年レベル、”心”は小学校低学年レベルの四字熟語となります。

疑心暗鬼のまとめ

「疑心暗鬼」は、文字通り疑いの心を意味し、一度疑い始めると何でも疑わしくなり、恐ろしく感じるとなります。暗闇に居るはずのない鬼の姿が見えるような事から「疑心暗鬼」となり、今では疑いを象徴する四字熟語と言っても過言ではありません。

疑心暗鬼な彼を説得したい
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