【公平無私(こうへいむし)】の意味と例文と使い方

公平無私(こうへいむし)

「公平無私」とは「双方を平等に扱い私的な感情を持ち込まない事」です。まるで神や仏のような心で人に接するようですが、相手の気持ちを考えれば平等で公平に扱うのが最も正しいと思いますよね。このバランスが崩れると人間関係も悪くなるので、正に究極の公平さが「公平無私」ではないでしょうか?

公平無私の意味

「公平無私」の意味は以下の通りです。
 ・双方を平等にして私心や私欲を持たない。
 ・公平で私的な感情や利益を交えない事。
 ・主観を外して物事を公平に判断する事であり、そのような考えや生き方。
”公平”は「全てを同じに扱う」「偏りがない」、”無私”は「私心や私欲がない」で、私的な感情や欲求をなくして物事を平等に扱うのが「公平無私」です。これは単純に公平に扱うだけでなく、さらに私欲を持たず完全に疑いの余地がないほど正当に扱うと理解できます。よって、そのような公正明大な人物を評したり、その人の性格や態度などでも用いられる言葉です。深掘りするなら、相手を公平に扱うにはこちらも欲を無くし心底から平等だと分かって貰えなければ、意味がなさないという事ではないでしょうか。

公平無私の由来・出典

「公平無私」の由来は中国前漢時代の説話集「韓詩外伝」となります。

公平無私の類義語・同義語

「公平無私」の類義語には、「公正平等」「公明正大」「無私無偏」などが挙げられます。

公平無私の使い方・例文

例文1.医師の父は公平無私とは程遠く、連れ子である私をとにかく邪険に扱い逆に実子の弟は溺愛する有様で大嫌いだった。
例文2.スポーツの審判は公平無私に試合を進めるものだと思っていたが、まるで買収されていると疑いたくなる偏った判定があるのも事実だ。
例文3.検察庁長官の任命権が内閣にある時点で国家として内閣の不正はお咎めなしとお墨付きが与えられ、公平無私とはもう言い難く実にバカらしい。
例文4.田舎生活に憧れる都会人も多いようだが、実際に移住をすれば半年もしないで公平無私など微塵もない人々に辟易して拒絶反応を示すだろう。
例文5.職場では公平無私をモットーに誰にでも平等に接してきたつもりだが、一度の旅行を欠席しただけで大多数から嫌われて散々悪口を言いまくられたと知り、こいつらは狂っているとそれからは愛想笑いや日常会話も一切しなくなったら閑散部署に飛ばされた。
「公平無私」を使った例文となります。

公平無私の会話例

男性
スマホでよく政治のネット記事を見るけど、中身は公平無私とは言い難いと思うなー。
女性
特に政治記事はそうなるわね。その記者や会社としての立場が鮮明に出るから、「メディアは中立」なんて絶対に嘘。
男性
でも庶民はそれを踏まえた上で、相反するような記事を読むんだろう。
女性
それよりも、自分の思想や考えに近い記事だけを読むんでしょう。反対意見は不快になるから最初から見る気はないのよ。だから公平無私な人々は社会からどんどん消えていく、悪循環ね。

政治の報道記事について男女が意見を交わしています。

公平無私の豆知識

「公平無私」から”平等”に関する四字熟語は、この上なく公平であり偏りがない「至公至平」、全ての人や組織に機会を平等に与える「機会均等」、全てを平等に慈しみ差別しない「一視同仁」などがあります。

公平無私の難易度

「公平無私」は漢字検定5級から9級相当の文字組み合わせで、”私”は5級で小学校高学年レベル、”無”は7級、”平”は8級で小学校中学年レベル、”公”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

公平無私のまとめ

「公平無私」は一方に偏らずに平等で私心を持たない事です。どちらかに肩入れなどをせず同等に扱う事で友人や家族間に職場などで求められる、人として備えるべき能力とも受け取れます。反対に何かと依怙贔屓をして片方にばかり肩入れをすれば、周囲は不快に感じます。

最新情報をチェックしよう!