【狂瀾怒涛(きょうらんどとう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

狂瀾怒涛(きょうらんどとう)

「狂瀾怒涛」とは「世の中が酷く荒れている状態」の事です。まるで荒れ狂う大波に人々が襲われたような有様で、それぐらい社会が混乱・混迷しています。まるで悲観論の様にも感じますが、歴史を振り返ると時代の節目では当たり前でもあり、だからこそ人々はより賢くなり失敗を繰り返さないように成長するのです。しかし、近年の地球温暖化やコロナ猛威は想像の域を超えていたのも事実ですよね。それでは、そんな混乱時代を象徴する「狂瀾怒涛」の解説となります。

狂瀾怒涛の意味

「狂瀾怒涛」の意味は以下の通りです。
・酷く乱れて荒れている。
・酷く乱れている様で、世の中や時代の情勢について主に使う。
・荒れ狂う大波から、転じて、物事の秩序が乱れている。
・”涛”を”濤”に代えた「狂瀾怒濤」も同義。
”狂瀾”は「荒れ狂う大波」「物事が狂い乱れている状態」、”怒涛”は「荒れ狂う大波」「比喩として時代の激しい流れ」となり、荒れ狂う大波という同じ意味を繰り返して、世の中がとんでもなく混乱していると表現しています。現在の日本の場合は、確かに戦争やテロなどが起こっている訳ではないので安定していますが、貧富の差は広がり少子高齢化や財政難、さらに中国や韓国・北朝鮮との問題に加えてコロナの猛威が振るい政府が非常事態宣言を出しているのですから、間違いなく「狂瀾怒涛な時代」を我々が生きているのは間違いないです。この様に、社会情勢に絡めて「狂瀾怒涛」を使うのが一般的で、いくら大波を意味しているからとサーフィンなどでは使いません。他の使い方としては、「狂瀾怒涛の世界経済」「狂瀾怒涛な政権」「狂瀾怒涛の日々」といった形になります。

狂瀾怒涛の由来・出典

「狂瀾怒涛」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、近代日本を代表するジャーナリスト・徳富蘇峰の著書「明治廿三年後の政治家の資格を論す」(1884年)などに文言が記されています。

狂瀾怒涛の類義語・同義語

「狂瀾怒涛」の類義語には、「疾風怒濤」「暴風怒濤」などが挙げられます。

狂瀾怒涛の使い方・例文

例文1.ワクチンが完成しコロナによる狂瀾怒涛な時代が終わりを告げたと思ったら、また新しいウイルスが猛威を振るい人類の数十%が亡くなってしまった。
例文2.FXや先物市場は投機マネーが流入し度々問題となっているが、それこそ狂瀾怒涛な世界経済を象徴していると言える。
例文3.これだけ平然と国会で嘘を吐き通しても御咎めなしなのだから、政治や議員とはどこか気が狂った狂瀾怒涛以外の何ものでもない。
例文4.中国は一党独裁、日本は一党優位、アメリカは二大政党制だが、結局はどれを選択しても狂瀾怒涛で問題だらけだと露呈された。
例文5.狂瀾怒涛な社会に拍車をかけたのはインターネット普及で、とどめを刺したのがスマホとSNSだろう。
世界経済や国際政治などで「狂瀾怒涛」を使った例文です。

狂瀾怒涛の会話例

男性
温暖化ってずっと言われているけど、今年の大雪はちょっと凄くない?
女性
雪ってスキーやスノボーに雪遊びなどをイメージするからどこか楽しい感じだけど、今回は台風などと同じ気象災害よね。
男性
台風に大雪にコロナ…、それに給料も上がらず子供は少なく…、俺達ってもしかしてとんでもない狂瀾怒涛の時代を生きている最中なんじゃない?
女性
後から歴史を振り返ったら、未来人がそう言っているかもね!

男女2人が今冬の大雪被害について会話をしています。

狂瀾怒涛の豆知識

「狂瀾怒涛」から”時代”に関する四字熟語は、新しい時代の始まり「一新紀元」、時代を代表する英雄「一世之雄」、時代の流行「一世風靡」、学問の真理に背き時代に合わせる「曲学阿世」、時代の変化を感じず古い事に拘る「刻舟求剣」、時代が激しく変化する「疾風怒濤」などがあります。

狂瀾怒涛の難易度

「狂瀾怒涛」は漢字検定1級から4級相当の文字組み合わせで、”瀾”は1級、”涛”は準1級で大学一般レベル、”狂”と”怒”は4級で中学レベルの四字熟語となります。

狂瀾怒涛のまとめ

「狂瀾怒涛」は怒り狂うような荒波から、世の中や社会情勢が酷く荒れている状態を言い表す四字熟語です。戦争や内戦、経済不況や政局不安定などで時代が変化したり、大きな渦に翻弄され秩序が乱れている状態を「狂瀾怒涛」とします。

人は過ちを犯す、時に狂瀾怒濤な世の中になる。
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