【衍曼流爛(えんまんりゅうらん)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

衍曼流爛(えんまんりゅうらん)

有名な某ヤクザ映画のキャッチコピーは「全員悪人」ですが、その四字熟語版に思えてしまうのが「衍曼流爛」です。悪人が喜ぶ事間違いなしの言葉ですが、同時にそうならない様に警鐘を鳴らしているとも感じられます。では、「衍曼流爛」についての解説をさせて頂きます。

衍曼流爛の意味

「衍曼流爛」の意味は以下の通りです。
・悪や悪人が社会に蔓延る。多くの悪人が世の中に広がる様子。
・悪が隆盛を極める。蔓延り広がる。社会が無秩序になる。
・「衍漫流爛」も同義となる。
”衍曼”は「限りなく広がり蔓延る」、”流爛”は「散り散りに蔓延る」となり、本来は「蔓延り広がる」という意味ですが、転じて悪人や悪が社会に浸透して広がるという使われ方が一般的となっています。悪人ばかりの世の中はそれこそ無秩序であり、善人にとっては生き辛い社会です。現在は法治国家であり警察も機能しているので、飽く迄も喩えとしての悪や悪人についての「衍曼流爛」ですが、平和な社会にほんの少しでも異分子が入ると過剰に反応するので、そんな様子を形容しても用いられます。

衍曼流爛の由来・出典

「衍曼流爛」の由来は、中国前漢の歴史書「史記」の「司馬相如伝」になります。

衍曼流爛の類義語・同義語

「衍曼流爛」の類義語には、「横行闊歩」「横行跋扈」「跳梁跋扈」などが挙げられます。

衍曼流爛の使い方・例文

例文1.本会議など公務に体調不良と欠席でも、歳費(給料)やボーナスは満額受け取る国会議員がいるので、馬鹿らしく感じた人々が衍曼流爛なんだからと犯罪に走るのだろう。
例文2.昔ながらのヤクザが街から消えて衍曼流爛が終わると思ったら、今度は外国人グループの犯罪が増えるのは皮肉以外の何ものでもない。
例文3.衍曼流爛な世の中だからこそ、警察の存在意義があるのも事実だ。
例文4.衍曼流爛は映画やドラマの世界だと思ったら、新宿や渋谷の異常とも呼べる繁華街を実際に歩き、考えを改めた。
例文5.衍曼流爛な象徴とも呼べる刑務所は、厳密な規則で徹底管理しているが、それでも出所後は犯罪を繰り返すのでいたちごっことなっている。
悪人や悪人の社会を「衍曼流爛」とした例文となります。

衍曼流爛の会話例

男性
昨日は遅くまでゲームをやり過ぎて、ちょっと眠い。今日は仕事どころじゃないね。
女性
ふふ。先輩は朝から幸せですねー。ところで、昨日や今朝のニュース見なかったんですか?
男性
えっ! 何かあったの?
女性
昨日は日本から脱出していたあの人が身柄引き渡しで再移送され、その話題で持ち切りでしたよ。衍曼流爛と呼ばれ世知辛い世の中ですが、悪人が再々拘置されるのはスカッとしますね。

国外に脱出した有名な元社長の話題から、衍曼流爛を使った会話を同僚男女が繰り広げます。

衍曼流爛の豆知識

「衍曼流爛」は悪人が蔓延る社会という意味ですが、他にも、無秩序・混沌・混乱・支離滅裂・不規則な社会とも解釈が可能です。要するに、悪や悪人とは、善人や規律正しいに当て嵌まらないもの全てとなってしまう考えもあるからです。ですから、類語とは言えなくても、規律や規制がない「烏合之衆 」、無秩序な集団である「獣聚鳥散」などもある意味で悪人の社会であり、「衍曼流爛」に意味合いが近い四字熟語となります。

衍曼流爛の難易度

「衍曼流爛」は漢字検定1級から8級相当の文字組み合わせで、”衍”と”爛”と”曼”は1級で大学一般レベル、”流”は8級で小学校中学年で習う四字熟語となります。

衍曼流爛のまとめ

「衍曼流爛」は、元々は蔓延るという意味ですが、転じて悪や悪人が蔓延る社会という意味の四字熟語です。悪が目立つ社会というのは、無秩序であり混沌や不規則でもあるので、そんな様を形容して用いられる事もあります。

衍曼流爛を見過ごすわけにはいかない
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