【横行闊歩(おうこうかっぽ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

横行闊歩(おうこうかっぽ)

「横行闊歩」は言葉からも、どこか威張り散らして高慢な人を連想させますよね。”横行”は犯罪が多発している際にも使われる言葉で、”闊歩”もどことなくアウトローな雰囲気を醸し出しているのは否めません。そんな二つが合わされば、どうしてもその手の裏社会に相応しいタイプと思わずにはいられませんよね。それでは、実際にはどんな意味がある言葉なのか調べてみました。

横行闊歩の意味

「横行闊歩」の意味は以下の通りです。
・気ままに威張って歩く。大手を振って威張り散らして歩く。
・悪人などが我が物顔で歩く。自分勝手に振る舞う。遠慮せずに力を誇示するように歩く。
”横行”は「自由気ままに歩きまわる」「悪事が頻繁に行われる」「勝手きまま」、”闊歩”は「堂々と大股で歩く」「威張って歩く」「ゆっくり歩く」となり、二つを合わせた「横行闊歩」は、悪人や半悪人の様な輩が街を威張りながら歩く様を表現した言葉です。ですから、例えとして一般人がその様な振る舞いをした際には用いますが、基本的には悪人などに対して使う言葉です。さらに、周囲に威張り散らしたり権力を誇示するかの様なので、ゆっくりと大股で歩く感じも受け取れます。ですから、一般人でこの様な歩きをするのは大変稀だと想像できます。実際の使い方としては「横行闊歩する」「横行闊歩しながら」といった形が多くなり、現代風に解釈するならヤクザ等が「肩で風を切って歩く」「肩を怒らせて」「大きい顔で歩く」「我が物顔に振る舞う」等とほぼ同義扱いとなります。

横行闊歩の由来・出典

「横行闊歩」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、近代日本を代表するジャーナリスト・徳富蘇峰の「将来之日本」(1886年)などに文言が記されています。

横行闊歩の類義語・同義語

「横行闊歩」の類義語には、「横行跋扈」「跳梁跋扈」などが挙げられます。

横行闊歩の使い方・例文

例文1.思春期の息子は反抗期なのか、中学校までの道のりを横行闊歩しながら向かい、親としてはこの上なく恥ずかしい。
例文2.かつての歌舞伎町は横行闊歩をするその道の専門家が多かったが、現在は本当に少なくなり表面上は羽振り良い一般人の様で区別がつかない。
例文3.渋谷のスクランブル交差点を横行闊歩したら、赤信号に引っ掛かった。
例文4.コロナで誰もがマスクをしているので、横行闊歩をしても迫力が足らないのか、情けないヤクザに見えてしまう。
例文5.かつては土建業で羽振りが良く横行闊歩な人生を満喫していた父も、今は足腰が弱くなり杖をついて歩くのがやっとだ。
様々なタイプの人に「横行闊歩」を使った例文となります。

横行闊歩の会話例

男性
えー、渋谷に一度も行った事がないの?
女性
はいないです。私は地元の千葉からも殆ど出ないので。だって、買物とかでわざわざ行く必要ないじゃないですか。
男性
まあ確かに最近は何でもネットで買えるけど。でも例えばハロウィンで渋谷に行って、仮装して横行闊歩したくならない?
女性
ハロウィンで横行闊歩? それなら、広島や福岡とかで本職の人達の危険度マックスな横行闊歩を目撃したいですね。

男女2人がハロウィンに絡めて「横行闊歩」の会話をしています。

横行闊歩の豆知識

「横行闊歩」は「威張って歩く」という事で、”威”には「おどす」「おびやかす」「いかめしい」「勢い」「人を恐れさせる」といった意味があります。四字熟語の「威張る」に関連するものは「晏子之御」「瓦釜雷鳴」「狐仮虎威」「傲岸不遜」などが代表的な言葉で、中でも「虎の威を借る狐」の諺でもある「狐仮虎威」が最も有名な一つです。

横行闊歩の難易度

「横行闊歩」は漢字検定1級から9級相当の文字組み合わせで、”闊”は1級で大学一般レベル、”横”は8級で小学校中学年レベル、”行”と”歩”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

横行闊歩のまとめ

「横行闊歩」は威張り散らして歩くという意味で、要するに、質の悪そうな輩が権力を誇示するかのようにゆっくりと歩く感じです。こんな事をするのはヤクザやヤクザもどきばかりなので、そんな自分勝手な人達に対して使われます。よって、例えとして使う事が多く、実際にそんな張本人に対して直接使う命知らずはいないでしょう。

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