【跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)】の意味と例文と使い方

跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)

ある意味で現代を象徴する四字熟語と言って過言ではないのが、「跳梁跋扈」ではないかと個人的には思っています。民主主義の弊害を大昔の古代中国が予言ではないにしろ、言い当てたのは偶然にしろ考えさせるものがあります。もちろん、この様な思いは拡大解釈でもあり、いつの時代も悪は蔓延るのです。それでは、善人が馬鹿をみない社会になるよう期待を込めて「跳梁跋扈」の解説となります。

跳梁跋扈の意味

「跳梁跋扈」の意味は以下の通りです。
・悪人どもがのさばり蔓延る。悪者が勢力を振るい好き勝手する。
・欲しいままに行動する。思うままにのさばり好き勝手をする。
・逆さにした「跋扈跳梁」も同義となる。
”跳梁”は「跳ね回る」「悪人が勢力を伸ばし好き勝手する」、”跋扈”は「魚が籠から跳ね上がる」「のさばり蔓延る」となり、上記の様な悪人が蔓延るという意味合いがあります。悪人、または悪人ではなくでも、我が物顔で好き勝手して他人に迷惑をかける行為が「跳梁跋扈」です。現代的に解釈するなら、若い輩や半グレにヤクザといった人達が犯罪行為をする事で、一般人がそれを止めるのは難しいものです。またそんな集団が勢力を増すと、警察でもない限り太刀打ちはできなくなります。実際に使用する際には、「悪人によって犯罪が跳梁跋扈する」といった感じで使います。

跳梁跋扈の由来・出典

「跳梁跋扈」の由来は、残念ながら正確には分かっていません。”跋扈”は中国後漢時代の政治家・梁冀は「跋扈将軍」と呼ばれていて、それは魚が籠から跳ね上がるように好き勝手に行動していた事から名付けられたそうです。

跳梁跋扈の類義語・同義語

「跳梁跋扈」の類義語には、「横行闊歩」「飛揚跋扈」「横行跋扈」などが挙げられます。

跳梁跋扈の使い方・例文

例文1.特殊詐欺が横行すると、跳梁跋扈な輩も増えていくのでとても嘆かわしい。
例文2.一部ユーチューバーが大金欲しさに跳梁跋扈となって社会に迷惑をかけているが、それを楽しむ人もいるので確実に取り締まるのは難しい。
例文3.駅前で騒いでいる輩軍団はファッションには独特の拘りがあるが、跳梁跋扈と世間から見られている事に無頓着なようだ。
例文4.コロナ給付金詐欺で跳梁跋扈が増えているのが現在の日本の姿で、善良な日本人はどこに行ったのか。
例文5.本当の跳梁跋扈とは警察に手を回して逮捕を免れる政治家や上級国民で、下っ端の悪人より何倍も太刀が悪い。
詐欺や犯罪から迷惑行為などで「跳梁跋扈」を使った例文となります。

跳梁跋扈の会話例

男性
なんか、駅前や公園がどんどんゴミが散乱して街が荒んできた感じがするけど、どう思う?
女性
私もそんな気がしてきた。不景気の影響なのか、商店街の閉店シャッターにも落書きが増えたし。
男性
跳梁跋扈な人達が増えて、街が飲みこまれていく状態だね。
女性
私も一人で家に居るのが怖いから、あなたも仕事が終わったら早く帰ってきて下さい。

自宅近所が物騒になったと夫婦が会話をしています。

跳梁跋扈の豆知識

「跳梁跋扈」は悪人の事なので、古代中国の三大悪女を紹介します。実はこれから紹介する5人が最も有名な悪女で、その内の3人を状況に応じて三大悪女としているようです。漢時代の呂雉、唐時代の史上初の女帝・武則天、清時代の西太后、殷王時代の妲己、そして近代では毛沢東夫人・江青となります。中国で男性の三大悪人などは聞かれないので、いつの時代も女性の方が怖いのは同じようです。

跳梁跋扈の難易度

「跳梁跋扈」は漢字検定1級から4級相当の文字組み合わせで、”跋”と”扈”は1級、”梁”は準1級でそれぞれ大学一般レベル、”跳”は4級で中学レベルの四字熟語となります。

跳梁跋扈のまとめ

「跳梁跋扈」は、悪人が蔓延るや好き勝手振る舞うという意味の四字熟語です。他人や世間の迷惑などを顧みずに悪事を行う様は、現代なら犯罪者から半グレや若い輩などにも該当します。元々は、(魚などが)跳ね回るという意味で、それが転じて、好き勝手をする悪人を表現する言葉となりました。

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