【人生行路(じんせいこうろ)】の意味と例文と使い方

人生行路(じんせいこうろ)

不景気や少子高齢化が下準備としてあったところに、今回のコロナ渦によって自分の人生を見つめ直した人も多いと思います。生きる意味を問い掛けるのは、永遠に正解は出ないようなものでそこが歯痒いものです。若い時は希望に溢れても、年齢を重ねある程度の曲がり角に差し掛かると「人生行路」として色々と考えてしまうのです。では、人生とは何なのか自問自答をしてしまう「人生行路」についての解説となります。

人生行路の意味

「人生行路」の意味は以下の通りです。
・人がこの世に生きてきた道程、又は生きていく道程。
・人間の生活。世渡り。困難や苦労など起伏がある人生を喩えて使う。
・人生は未来がどうなるか分からないので転じて、苦労を旅に喩えて表現した言葉。
「人生行路」とは、文字通りに人生についての四字熟語です。平坦な平平凡凡な人生というよりは、陰がある人生であり、苦労した人ほど相応しい感があります。もちろん平凡でも人生には変わりがありませんが、「人生行路」は人生が一寸先は何が起こるか分からない”旅”に喩え、大抵はそれを苦労や困難した場合とします。一方、人生そのものや人間の生活や世渡りいった意味も込められているので、その様な使い方もできます。要するに、苦労した人生の方が言葉の重みとして相応しいが、人生とは人によって様々なので一応はどのような場合でも対応している気がします。平たく言うなら「人生いろいろ」であり「人生とは旅」の様なものなのです。

人生行路の由来・出典

「人生行路」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、小説家・嵯峨之屋御室の「初恋」(1889年)に文言が記されています。

人生行路の類義語・同義語

「人生行路」の類義語には、「人生羈旅」「人生模様」「人生劇場」などが挙げられます。

人生行路の使い方・例文

例文1.両親が離婚をして荒んだ子供時代を過ごしてきたのに、今では教壇の上から他所の子供達を指導するのだから、昔の人は人生行路とはよく言ったものだ。
例文2.人生80年として40歳は折り返し地点となるが、人生行路を語れるような経験も記憶もない。
例文3.昔から多くの英雄は波乱に満ちた人生行路を歩んだからこそ大衆から共感を得られたが、最近は画面越しに稚拙な踊りや大食い、それに犬猫を披露すれば忽ち人気者になれる。
例文4.人生行路と人は言うが、薄っぺらで何もない人生もまた味があって良いのではと最近は思う。
例文5.人生を語ると嫌われるが、中身のない退屈な人生行路と知られると今度は魅力がない男と烙印を押される。
様々な人生観を「人生行路」とした例文となります。

人生行路の会話例

男性
ちょっと大変な事になったよ。
女性
どうしたんですか?
男性
奥さんが家を出て行って、このままなら離婚だよ。参ったなー!
女性
大丈夫ですよ。私なんて未だに独身だから、結婚も離婚経験もないです。先輩はそれだけ人生を経験して成長し、人生行路を語れる男に近付いているんですよ。

離婚の可能性が出てきた職場男性が心配のあまり、同僚女性に相談する会話です。

人生行路の豆知識

四字熟語は結局、人生とその顛末を表したものなので「人生行路」の様な意味の言葉は多数存在します。例えば、人生の儚さについての「朝生暮死」、晩年についての「遅暮之嘆」、こちらも人生の儚さで「南柯之夢」、短い時間から人生の儚さの「電光朝露」といった感じです。他にも多数ありますが、「栄枯盛衰」や「諸行無常」などは人生についての究極の言葉です。

人生行路の難易度

「人生行路」は漢字検定8級から10級相当の文字組み合わせで、”路”は8級で小学校中学年レベル、”行”は9級、”人”と”生”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

人生行路のまとめ

「人生行路」は人生の重さを表現するような言葉で、苦労や困難など起伏がある人生を喩えています。単純に、人が生きている道程や人間の生活に世渡りという意味もありますが、「人の人生は先が分からない旅ようなもの」と解釈するのが相応しいのではないでしょうか。

人生行路の選択
最新情報をチェックしよう!