【大同団結(だいどうだんけつ)】の意味と例文と使い方

大同団結(だいどうだんけつ)

「大同団結」とは「異なる団体や政党が、大きな目的達成などの為に力を合わせて協力し合う事」です。政治用語の側面が非常に強い言葉でもあり、与党では派閥、野党では共闘体制として大きなテーマのように「大同団結」が何かと使われます。そんな政治色が濃い「大同団結」についての解説となります。

大同団結の意味

「大同団結」の意味は以下の通りです。
・団体や政党などが細かな違いはいったん脇に置き、今は団結してまとまる事。
・目的達成の為に複数の党派や団体が主義や主張に捉われず共に力を合わせて団結する事。
・細部では違いがあっても、目的達成で多数の団体が力を合わせて協力体制を築く事。
”大同”は「同じ目的の者が集まる」、”団結”は「大勢が強く結び合いまとまる」「目的達成で一つにまとまる」で、本来は違うグループとなるので意見違いもあるが、今回は大きな目的達成の為に力を合わせるのが「大同団結」です。政治の場で使われる事が多い言葉で、野党だけでなく与党も選挙などが近くなると大物などが口に出す機会が増えます。与党でも様々な派閥があるので、それぞれの思惑もあるでしょうが、取りあえずは一致団結をしようと呼びかける際に「大同団結」となるのです。一方で当然ながら野党も使い、その際には党を越えてや共闘体制といった意味合いとなります。与党では派閥を越えてとなるので、そこが最大の違いです。政治以外でも使われ例えば仕事では、部署やグループ間の隔たりを無くしたり協力し合う際に用いられます。実際の使い方としては、「大同団結して事に当たる」「大同団結できる」「大同団結を結ぶといった風になります。

大同団結の由来・出典

「大同団結」の由来は正確には判明していませんが、1886年から始まった政治家・後藤象二郎らを中心にした民権諸派の統一的反政府運動「大同団結運動」が後に言葉だけ省略され「大同団結」となり現在に至ります。

大同団結の類義語・同義語

「大同団結」の類義語には、「同心協力」「一致団結」「挙国一致」などが挙げられます。

大同団結の使い方・例文

例文1.今度の国政選挙は野党が大同団結となれるかが勝敗のカギを握る。
例文2.コロナ禍での五輪開催の是非について、選手ファーストと言いながらも利権が第一な組織委員とIOCは大同団結しているが、そこに過半数以上が反対を望む国民の声は蔑ろにされているのだから、一体どこに民主主義があるのだろう。
例文3.ワクチン接種で大同団結を国民に呼びかけるが、どうしても政府に近い業者が利権を独占する構図があるとしか思えない。
例文4.成果主義や自己責任が蔓延するこの国で、大同団結を呼びかけてもそれは無理がある。
例文5.官邸に近い議員は選挙資金が特別扱いをされる不平等がまかり通るのは許されず、大同団結を呼びかける前に問題解決をするべきだ。
政治やコロナなどで「大同団結」を使った例文です。

大同団結の会話例

男性
今度の衆院選、どうなるかな?
女性
うーん、まったく分からない。でも一つ言えるのは…。
男性
何? 教えて?
女性
与党も野党も勝った方が大同団結の末に勝利できたみたいな、決まりきった文句を言うよ。

今度の衆院選の結果がどうなるのか、男女が会話をしています。

大同団結の豆知識

「大同団結」とよく似た諺に「小異を捨てて大同につく」があります。これは少しぐらいの意見違いはあるが大勢が支持する意見に従うという意味です。また、小さな違いはあっても基本的な事が一致している事が大事という考えで、四字熟語の「大同小異」が類語となります。

大同団結の難易度

「大同団結」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”団”は6級で小学校高学年レベル、”結”は7級で小学校中学年レベル、”同”は9級、”大”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

大同団結のまとめ

「大同団結」は政治的な話題で使われる事が多い言葉で、団体や政党などが共通目的を成し遂げる為に細かな違いなどを越えて協力関係を結ぶ事です。要するに派閥や政党などに捉われずに共に力を合わせて同じ道を進むのです。政治以外でも職場など様々な団体などの関係性で使える言葉ですが、その背景の利害関係などが気になってしまうのも事実です。

大同団結する様子。
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