【善男善女(ぜんなんぜんにょ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

善男善女(ぜんなんぜんにょ)

「善男善女」とは「仏教を信仰する人々や仏法に帰依した男女の事」です。一見すると善人の男女と誤解しやすいですが、仏教用語として覚えておきましょう。このような言葉は大変多く、「一念発起」や「一期一会」といった有名どころだけでなく、「大丈夫」「覚悟」「(~の)おかげ」「ちくしょう」なども元は仏教なのです。そんな我々の生活に密着している仏教の言葉「善男善女」の解説となります。

善男善女の意味

「善男善女」の意味は以下の通りです。
・仏教用語で仏教を深く信仰している人々。仏法に帰依した男女。
・仏教に信心深い男女の事で、そこから、寺社に参拝に訪れる人々の事。
”善男”は「仏法に帰依した男性」「善男子」、”善女”は「仏法に帰依した女性」「善女人」で、仏教の力を頼ったりすがる、そして拠り所としている人々を「善男善女」と言います。要するに、深く信仰している男女の事ですが、それが現在では門戸を広げて、寺社に参拝に訪れる人々にも使われています。よって、程度の差はあれ仏教の教えに共感し、時々参拝する程度でも問題なく「善男善女」となります。使い方としては、「境内に善男善女が溢れる」「善男善女が集まる」といった風になります。

善男善女の由来・出典

「善男善女」の由来は同じく仏教用語の「善男子善女人」です。在家信者の男女を意味する「善男子善女人」から”子”が取られて、「善男善女」として定着しました。

善男善女の類義語・同義語

「善男善女」の類義語は「善男信女」、四字熟語以外では「出家者」「仏徒」「信仰者」などが挙げられます。

善男善女の使い方・例文

例文1.実家の近くには有名な神社があるので、正月などは大勢の善男善女が押し寄せて静かな町が活気づく。
例文2.善男善女がお参りをしていたので、自分も手を合わせる事にした。
例文3.仏教系の高校に通っていたのでクラスの大半は熱心な善男善女だが、私は無宗教だったのでいつバレるかと冷や冷やしていた。
例文4.家族全員が調子が良い性格なので、困った時だけは神頼みで善男善女になり熱心にお参りをする。
例文5.東南アジアは仏教国なので、五輪で来日する選手団も善男善女という表現が出来てしまう。
仏教の信仰に熱心な人々を「善男善女」とした例文です。

善男善女の会話例

男性
ところで…、結婚式の事なんだけど。
女性
どのスタイルにするか決めたの?
男性
俺達、仏教を信仰しているでしょう。それでウェディングドレスはやっぱりマズイんじゃないかなーって思って。出席する親戚たちも善男善女でしょう。
女性
それは私も引っ掛かっていた。でも、一生に一度だよ。仏教だけど、結婚式は教会式で挙げようよ。

どのような結婚式にするか相談をしている男女の会話です。

善男善女の豆知識

「善男善女」から”信仰”に関する四字熟語は、信仰心で身を天命に任せて何事にも動じない「安心立命」、絵画や彫刻などの対象物を信仰対象として崇拝する「偶像崇拝」、仏を信仰した結果この世で恵みを受けて望みが叶う「現世利益」、仏教用語で信仰心が仏に通じて利益がある「感応道交」などがあります。

善男善女の難易度

「善男善女」は漢字検定5級から10級相当の文字組み合わせで、”善”は5級で小学校高学年レベル、”男”と”女”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

善男善女のまとめ

「善男善女」は仏教を信仰している人々やそんな男女という意味の言葉です。本来は熱心な信者的な信仰心が強い人達に使いますが、現在は参拝などで寺社を訪れるような人々にも用いられています。

善男善女がお祈りしている画像
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