【右顧左眄(うこさべん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

右顧左眄(うこさべん)

自分の中でやりたいことが決まっていても、周囲の目や意見を気にして、なかなか決めきれない局面ってありますよね。日本の文化の中で育った人は、特に「空気を読む」という言葉があることからも、周囲の意見に簡単に流されてしまう傾向があるように感じます。それはポジティブに見た時、「統率が取りやすい」とも言えますが、ネガティブに言えば「自分を持っていない」とも捉えられます。今回は、そんな人間の性格的な部分を表す「右顧左眄」という言葉について詳しく解説していきたいと思います。

右顧左眄の意味

「右顧左眄」は、「周囲の状況や他人の目や意見を過剰に気にしてしまい、なかなか決断し切れない様子」を表します。私たちが日常でよく使う、この言葉に似た言葉に「優柔不断」というものがあります。しかし、「周囲を気にして」というニュアンスは、「優柔不断」にはないものなので、使い分けには注意してください。

右顧左眄の由来・出典

「顧」は、振り返って見ることを意味し、「眄」はチラチラと横目で確認することを意味します。そこに、「左右」の字を合わせることによって、「周囲を過剰に気にして決断を渋る」という意味の、「右顧左眄」という四字熟語ができます。

右顧左眄の類義語・同義語

「右顧左眄」の類義語には、「左右傾側」「左見右見」「二股膏薬」などが挙げられます。

右顧左眄の使い方・例文

例文1.彼は右顧左眄な性格で、すぐに周囲に流されてしまう。
例文2.右顧左眄な彼女は、簡単な選択にも長時間をかける。
例文3.右顧左眄であることを自覚し、芯を強く保とうと心がける。
例文4.僕は右顧左眄でどうしても周りの目が気になってしまう。
例文5.彼は右顧左眄だと言われているが、周囲がプレッシャーを与えすぎているのも原因ではないか。
授業内で挙手で答えに投票する際も、本心とは違っても周囲の人が手をあげていたら、それに流されて挙手してしまいますよね。

右顧左眄の会話例

男性
Y君が、僕のアイデアは良くないって言っていたから、新しいアイデアを考えてみるよ。
女性
そうなんだ。私は良いと思ったけどね。
男性
ほんと!?じゃあこのままにしておくよ。
女性
良いと思ったのは本当だけど、あなた右顧左眄過ぎない?もう少し自分の意見を強く持つべきだよ。

なんでもかんでも周囲に流される人ほど、失敗した時にそれを他人のせいにします。

右顧左眄の豆知識

「右顧左眄」の「顧」には、目で見て確認するという意味以外にも、思い巡らせるという意味もあります。

右顧左眄の難易度

「右顧左眄」は、漢字検定二級以上の、難易度の高い四字熟語です。

右顧左眄のまとめ

今回は、「周囲の状況や意見に流されてしまい、決断を渋る」という意味の、「右顧左眄」という四字熟語について解説しました。「優柔不断」は、あくまでも自分の中で考えがまとまらず、決断に時間がかかるというニュアンスです。「右顧左眄」は周囲に流されるという意味が強いので、後者の方がよりネガティブな意味合いが強い言葉です。多くの意見に耳を傾けることは素晴らしいことですが、最終的に決断を下すのは自分です。あくまでも、自分の決断によって得られた結果の責任を負うのは自分だと意識して、責任を持って決断は下しましょう。

右顧左眄してなかなか決断が出来ない男性
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