【三百代言(さんびゃくだいげん)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

三百代言(さんびゃくだいげん)

「三百代言」もかなり馴染みが薄い聞きなれない言葉ですが、ワイドショーなどに頻繁に登場する有名弁護士がネット掲示板などで誹謗中傷される際に用いられる言葉というと、少し意味が理解できるのではないでしょうか? 要は言われて嬉しい言葉ではないですし、当の本人だったら腹が立つものです。そんな相手を馬鹿にした言葉である「三百代言」について解説となります。

三百代言の意味

「三百代言」の意味は以下の通りです。
・詭弁を弄する。いい加減な事で人を騙す。相手を巧みに言い包める。
・弁護士を罵る言葉。資格のない弁護士と愚弄する。
・もぐりの代言人(弁護士)。弁護士資格がなく訴訟を扱った者。
「三百代言」は弁護士本人を愚弄するだけでなく、詭弁などで相手を騙す人や弁護士資格がない人といった意味や喩えとしても使われる言葉です。ですから、元々は弁護士資格がない人を罵る際に「三百代言」と使われていたようですが、その後は弁護士資格があっても実力者でない場合や能力や言動が劣ると、さも資格がないかのように「三百代言」と愚弄するように使うのです。言われた当人もその意味を理解しているので、当然腹立たしくなり、今ならSNSなどで反論するというのがよくある典型的な流れです。”三百”は”三百文”の略で江戸時代は一文が約32.5円なので約1万円弱で、”代言”は現在の弁護士である”代言人”の略で、二つを合わせて弁護士費用としては僅かな金額で弁護を引き受けた事から、「能力が劣る弁護士」や「本当に弁護士資格があるのか疑わしい」という解釈になります。

三百代言の由来・出典

「三百代言」の由来は、明治時代初期には無免許ながら弁護士資格があると訴訟や裁判を請け負う者が横行した事から、そんな不届き者を軽蔑して呼んだのが始まりとされています。

三百代言の類義語・同義語

「三百代言」の類義語には、「牽強付会」「有厚無厚」などが挙げられます。

三百代言の使い方・例文

例文1.ワイドショーなどテレビに毎日の様に出演する弁護士は本当に弁護士業務を日々行っているのか疑問で、その実情は三百代言なのだろう。
例文2.出世するには、三百代言ではないが巧みに上司を説得する能力に長けているほど有利である。
例文3.押しかけた営業マンが口達者で、まんまと契約をさせられた。後から三百代言で騙されたと思ったが時すでに遅しである。
例文4.裁判所で、悪徳弁護士に三百代言とヤジを飛ばしたら裁判長から注意をされた。
例文5.ネット上には、自称弁護士を名乗る三百代言が相談事にいい加減なアドバイスを送る事例が後を絶たない。
本職の弁護士を揶揄う、またネット上や職場などの口達者な人たちを喩えて「三百代言」と使った例文です。

三百代言の会話例

男性
ワイドショーやバラエティって、弁護士が多く登場しない、何で?
女性
うーん。弁護士の宣伝なのか、それとも暇なのか。どっちだろう。
男性
それに、政治家に転身する人も多いよね?
女性
きっと、三百代言という本当の実力が発覚するのが怖いんじゃない。だから、本業よりも他の仕事に興味が出てしまう。弁護士だと、裁判で勝ち負けがハッキリするかね。

弁護士なのにテレビなど他の分野で活躍する事について、夫婦が「三百代言」というオチを付けて会話をしています。

三百代言の豆知識

「三百代言」は弁護士を罵る意味があるので、弁護士の起源を調べると発祥は古代ギリシアや古代ローマの中世時代となります。日本には鎌倉時代頃から弁護士の前身である弁論が得意とする代官などが登場し、本格的には江戸時代になると裁判制度めいたものが奉行によって始まります。これが「三百代言」の語源という説もあります。現在にも通じる裁判や弁護士となったのは明治時代以降です。

三百代言の難易度

「三百代言」は漢字検定8級から10級相当の文字組み合わせで、”代”は8級で小学校中学年レベル、残り三文字は9級と10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

三百代言のまとめ

「三百代言」は、弁護士を愚弄するだけでなく、詭弁を得意とする人や相手を騙す人、また弁護士資格がないもぐりの弁護士といった意味を持ち合わせています。ですから喩えとして使われる事も多く、まっとうな弁護士でも実力や経験不足だと侮辱したかのように「三百代言」と罵られます。

三百代言で信頼のない男
最新情報をチェックしよう!