【牽強付会(けんきょうふかい)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

牽強付会(けんきょうふかい)

悪徳弁護士や法解釈の変更が得意な内閣など、何かと都合良く理屈付けするのが「牽強付会」です。庶民にとっては許し難い行為ですが、当の本人達は何とも思っていないのでしょう。「牽強付会」はそんな理不尽さを形容していますが、なかなか難しい言葉なので日常では使い道が少ない事から知らない人も多いでしょう。それでは、「牽強付会」について詳しく調べてみました。

牽強付会の意味

「牽強付会」の意味は以下の通りです。
・事実や道理に合わないのに、自分に都合よく無理やりこじつける。
・強引な理屈で、自身の都合のみを優先する。都合よく解釈する。
・「牽強附会」「牽強傅会」も同義となる。
要するに「自己中心的」「自分勝手」「身勝手」「我儘」などが「牽強付会」となりますが、この様なタイプは自己保身能力は極めて高いので、そこが単なる我儘などとの違いです。自分に都合良くこじつけるので、権力者や優秀な人に多いですが、最近はモンスターペアレントやクレーマー、或いは近所迷惑など他人に害をなす行為をする人にも共通点がある様に思えます。「牽強付会」の場合は、直接的な迷惑行為というよりは、事実や道理、又はこれまでの経緯などは全て無視し、己やそのグループの利益を守る為に都合良く解釈します。”牽強”は「道理に合わない事を無理やりこじつける」、”付会”は「こじつける」「無理に関係付ける」となり、ほぼ同じ意味を繰り返す事で強調しています。

牽強付会の由来・出典

「牽強付会」の由来は、中国宋代の儒学者・朱熹(朱子)の著書「朱子語類」の「六七」となります。

牽強付会の類義語・同義語

「牽強付会」の類義語には、「漱石枕流」「孫楚漱石」などが挙げられます。

牽強付会の使い方・例文

例文1.政治家は偉くなればなるほど、牽強付会の能力も抜群になるので性質が悪い。
例文2.牽強付会が得意な上司の下についているので、毎日が辟易する。
例文3.公文書改ざん問題で、官僚が黒塗り文書を公開し牽強付会な姿勢で太々しく時間潰しをする。
例文4.牽強付会な名人と上司の陰口を叩いていたら本人に知られ、倍返しで僻地に左遷人事で飛ばされた。
例文5.息子の寝顔を見ながら、頼むから牽強付会な男にだけは将来なるなよと、願を懸けた。
政治家や官僚批判といった文章に「牽強付会」を使った例文となります。

牽強付会の会話例

男性
嫌だなー。飲み会に行きたくない!
女性
飲み会も仕事のうちでしょう。
男性
上司との飲み会は最悪だよ。途中から仕事の説教になって、牽強付会ないちゃもんを付けてくるし。
女性
そんな事を言わないで、家族を守る為に頑張ってきてね。

夫婦の会話で、夫が飲み会の愚痴を妻に吐露し、理不尽な上司を「牽強付会」と評します。

牽強付会の豆知識

「牽強付会」に相応しい最も記憶に新しく有名な例としては、政権による法解釈の変更で、検察官の定年延長を無理やり通した事です。その結果、張本人である黒川前検事長が辞職するのは本末転倒以外の何ものでもなく、コロナ渦によってこの騒動も扱われなくなっていますが、「牽強付会」の意味を忘れかけた時は、この一連の騒動に関連深い四字熟語として思い出して下さい。

牽強付会の難易度

「牽強付会」は漢字検定準1級から9級相当の文字組み合わせで、”牽”は準1級で大学一般レベル、残り三文字は7級と9級で小学校中学年と低学年レベルの四字熟語となります。

牽強付会のまとめ

「牽強付会」は、政治家など権力者が得意とする性分で、自らの都合良く物事をこじつけたり、強引な理屈で自らに都合良く解釈する事です。一般人でもこの様な我儘な上司などは存在しますが、やはり権力者が最も得意とする自分勝手や身勝手さが昨今の政治情勢からも窺えます。

牽強付会で人から嫌われてしまう
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