志操堅固(しそうけんご)
｢志操堅固｣とは｢誰にも影響を受けず、自分の強い意志や主義を持ち合わせて貫き通す事｣です。少しばかり意志が強い人は大勢いますが、その中でもさらに少数派であろう頑固というか硬骨で己というものを強く持ち合わせている人が｢志操堅固｣です。
志操堅固の意味
｢志操堅固｣の意味は以下の通りです。
・心の持ち方や志に考えや主義などが優れている人。
・志や主義などを堅く守り何があっても変えない事から、優れた人物を評する言葉。
”志操”は｢己の考えや主義を守って変えない意志｣、”堅固”は｢かたくて壊れ難い事から意志が堅い｣｢健康で丈夫｣で、自分の主義や思想などを守り続けるのが｢志操堅固｣です。人の意見などに左右されず自分の考えを守り信条を曲げないので、非常にしっかりした人物と理解できます。よって、当然ながら褒め言葉であり、他の人の不正に加担するなど悪事を働かない真面目さを持ち合わせています。逆に言うなら少々堅苦しく頑固となりますが、昔の偉人や現代の権力者や有名人などを称える際に使う事が多くなります。
志操堅固の由来・出典
｢志操堅固｣の由来は残念ながら不明です。文献としては、昭和のエッセイスト･山口瞳の著書｢江分利満氏の優雅な生活｣(1963年)などに文言が記されています。
志操堅固の類義語・同義語
｢志操堅固｣の類義語には、｢堅忍不抜｣｢志節堅固｣｢志操堅確｣｢秋霜烈日｣などが挙げられます。
志操堅固の使い方・例文
例文1.後輩はとても志操堅固で仕事も完璧だからこそ、休日などプライベートでは絶対に一緒に居たくない。
例文2.低所得者向けの安アパートに住んでいるが、住民の多くは志操堅固でゴミ捨て場や廊下はいつも清潔で驚いた。
例文3.保守党が声高にカルトとの決別を宣言しまるで志操堅固であるかのようにアピールしているが、私には旧統一以外との決別表明にしか見えない。
例文4.父も母も俺も揃いも揃って酒好きな志操堅固のようで、医者がどんなに正論で酒量を減らすように促しても全く意に介さない。
例文5.五輪汚職で大物が逮捕されたが、もしこの一人で打ち止めにするなら検察には志操堅固な番人は居なくなったと世間はみなし、政府や内閣に怯える崩壊した組織と今後は評される事になる。
｢志操堅固｣を使った例文となります。
志操堅固の会話例
お互いに意志が弱い夫婦の会話となります。
志操堅固の豆知識
｢志操堅固｣から”志”に関する四字熟語は、同じ志を持った者が集まり力を合わせる｢一味同心｣、志や主義を曲げずに信念を貫く｢松柏之操｣、大事業や海外事業を企てるなど大志を抱く喩え｢図南鵬翼｣などがあります。
志操堅固の難易度
｢志操堅固｣は漢字検定4級から7級相当の文字組み合わせで、”堅”は4級で中学レベル、”操”は5級、”志”は6級で小学校高学年レベル、”固”は7級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。
志操堅固のまとめ
｢志操堅固｣は非常に意志が堅い喩えで、自分の思想や主義を絶対に守り人から何を言われても変えない強さがあります。ですから、意志が強く非常に優れている人物を称える際に使われる表現です。
