読書百遍(どくしょひゃっぺん)
「読書百遍」とは「読書の重要性を説いた言葉で、難しい書物でも繰り返し読むと意味が理解出来るようになる事」です。現代は時間さえあればいつでも好きな時に読書が可能ですが、逆に重要性が薄れているのも事実となっています。本離れは顕著ですし年間に1冊も読まない人も多いようです。しかし古代中国では読書は非常に重要な事で、だからこの様な言葉も誕生したのでしょう。
読書百遍の意味
「読書百遍」の意味は以下の通りです。
・難しい書物や文章でも繰り返し読めば自然と理解出来るようになる事。
・最初は難しいと感じる書物も、我慢をして百回も熟読すると次第に明らかになる。
・諺「読書百遍意自ずから通ず」「読書百遍義自ら見る」も同義。
”読書”は「本を読む」「書物を読む」、”百遍”は「百回行う」「何度も行う」で、書物や文章を何度も繰り返し読むと最初は難解と感じた事でも自然と理解出来るようになる事です。ですから簡単に言えば、「諦めないで本を読み続けるべき」という教えが「読書百遍」と理解できます。さらに深掘りすると、当時の古代中国では書物というのは非常に難しい物が多く、ある程度の教養がないと読み通すのは難しかったのでしょう。しかし、それでも諦めないで常に読書をしていると、ある時から自然と著者の意図や考えなどが分かるようになったと思われます。
読書百遍の由来・出典
「読書百遍」の由来は中国後漢時代と三国時代の歴史書「三国志」の魏志「董遇伝・注」となります。
読書百遍の類義語・同義語
「読書百遍」の類義語には、「韋編三絶」などが挙げられます。
読書百遍の使い方・例文
例文1.我が子には読書百遍と読書の素晴らしさを教えているが、父である私はゴシップだらけの三流タブロイド誌しか読まないのは流石に内緒だ。
例文2.読書百遍、優秀な子供を育てたいなら偏った報道ばかりなニュースよりも読書に限る。
例文3.学校現場ではこれまでにワイセツ行為や痴漢や盗撮で逮捕された歴代教師をまとめた犯罪史の書籍を読書百遍で子供達に配るべきではないのか。
例文4.読書百遍意自ずから通ずという諺のように、今の子達は活字離れでスマホの安易な動画ばかりを楽しむのだから想像力が欠如していそうだ。
例文5.芸能人が自ら書いたとされる低レベルな本やエッセーを読書百遍するのは相当変わったファンだと思うが、何度も読んだあげくにそれでも本人が書いたと信じているならもう付ける薬はない。
「読書百遍」を使った例文となります。
読書百遍の会話例
ストレス発散のように本を買い漁る妻とその夫の会話です。
読書百遍の豆知識
「読書百遍」から”書籍”に関する四字熟語は、数えきれない書物がある「載籍浩瀚」、勉学に励む為に書籍に墨で入れた書き込みが鮮やかな「朱墨爛然」、仏教関係の書物とそれ以外の書物「内典外典」などがあります。
読書百遍の難易度
「読書百遍」は漢字検定準2級から10級相当の文字組み合わせで、”遍”は準2級で高校レベル、”読”と”書”は9級、”百”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。
読書百遍のまとめ
「読書百遍」は難しいとされる書物でも何度も読めば理解出来るようになる事です。古代中国では書物を一読しただけでは理解出来ない事も多く、しかしそれで諦めずに何度も読み続ける我慢を説いた言葉が「読書百遍」です。