【一味同心(いちみどうしん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

一味同心(いちみどうしん)

「一味同心」とは「心を一つにして力を合わせる仲間の事」です。学生時代の友人、職場の同僚、地元の旧友など心を通わせる仲間が「一味同心」で、要するに掛け替えのない特別な存在ではないでしょうか。同年代であったり、同じ目的や感覚が備わっていると自然と意気投合しやすくなります。そんなある種の運命共同体の様な「一味同心」についての解説となります。

一味同心の意味

「一味同心」の意味は以下の通りです。
・心を一つにして力を合わせる。心を同じにして協力し合う。
・同じ目的で集まった仲間の事。
”一味”は「同じ目的で集まった仲間」「同志」「漢方の薬種の一品」、”同心”は「目的や志が同じ」「協力する」「一つの心になる」で、上記の様な同じ志を持つ仲間や協力する同士という意味合いになります。要するに、共通目的からの信頼関係が成り立つ仲間の事です。こんな関係が成立するのは、古くは昔話から鬼退治の「桃太郎」や黒沢監督の「七人の侍」、昨今のドラマや漫画の熱血スポーツもの全般、ハリウッド映画からも「アベンジャーズ」などは典型的な仲間と協力して目的達成するのが重要テーマとなっています。よって、単なる友情や親子関係とはまた別の信頼関係で、強く結び付いていると理解出来ます。実際の使い方は、「一味同心で取り組む」「一味同心の関係」「一味同心を誓った」といった形になります。

一味同心の由来・出典

「一味同心」の由来は、鎌倉時代の軍記物語「平家物語」の「四巻」となります。

一味同心の類義語・同義語

「一味同心」の類義語には、「一味合体」「一味徒党」「一丘之貉」などが挙げられます。

一味同心の使い方・例文

例文1.高校時代の悪友達と将来、一味同心となって一緒に起業するとは当時は絶対に想像がつかなかっただろう。
例文2.かつて一味同心となって切磋琢磨した仲間とは、数十年振りに再会しても特別な絆で結ばれている気がする。
例文3.会社を倒産させた父はそれから何年が経過しても酒を飲んでは、「俺には一味同心な相棒が居なかったから失敗した」と愚痴を零す。
例文4.映画好きからは王道過ぎるとバカにされても、ヒーロー達が一味同心となって悪を懲らしめる作品が好きだ。
例文5.悪い政治家には、同じような匂いをする一味同心が寄って来るものだ。
「一味同心」を昔からの親友、事業に失敗した父親の愚痴などで使った例文となります。

一味同心の会話例

男性
同窓会行くのって、来週だよね?
女性
そうだよ。その日は、夕ご飯自分で食べてね!
男性
分かったよ。ところで、懐かしの友人達はどんな風になっているんだろうね? 20年振りぐらいでしょう?
女性
そう。だから、凄く楽しみなの。私にも昔は、部活で汗水を共に流した一味同心な仲間がいたのよ。

同窓会を来週に控えた妻の待ちきれないぐらい楽しみにしている様が出ている会話です。

一味同心の豆知識

平家物語と関係深い「一味同心」以外の四字熟語は、「月卿雲客」「一天四海」「盛者必衰」「栄枯盛衰」などがあります。「盛者必衰」と「栄枯盛衰」はあまりにも有名ですが、厳密には「平家物語」冒頭句であり、由来は古代中国の故事から取られたものです。

一味同心の難易度

「一味同心」は漢字検定8級から10級相当の文字組み合わせで、”味”は8級で小学校中学年レベル、”同”と”心”は9級、”一”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

一味同心のまとめ

「一味同心」は同じ志を持つ仲間であり、心を一つにして力を合わせる事です。要するに、固い絆がある仲間であり運命共同体の様なものです。ですから、苦労を共にした青春時代の部活仲間や職場の仲間などに対して用います。

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