【高材疾足(こうざいしっそく)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

高材疾足(こうざいしっそく)

優れた人物の喩えは四字熟語では大変多いですが、今回の「高材疾足」もそんな一つとなります。「一騎当千」「全知全能」「博学多才」等と同様に、このジャンルを代表する言葉と言っても過言ではありません。それでは、正確にはどの様な意味があるのか解説させて頂きます。

高材疾足の意味

「高材疾足」の意味は以下の通りです。
・知恵と勇気を兼ね備えた優れた人物。優れた才能や手腕がある人。
・優れた才能と能力がある人の喩え。才能と手腕を併せ持つ人の喩え。
・「高才疾足」とも書き同義となる。
要するに大変素晴らしい才能を持つ人やそんな喩えが「高材疾足」です。”高材”は”高才”の事で「優れた才能」「優秀な人物」、”疾足”は「速足」「駆け足」「足が速い」となり、本来は「足が速い優秀な人物」となりますが、転じて上記の様な意味合いとなっています。現代人の感覚では、足が速いのと知恵や手腕といった才能が同じように扱われるのに違和感もありますが、由来となる「史記」の「淮陰侯伝」によると、この当時の中国は内乱などが続出し、統治していた王朝が崩壊すると国中から英雄達が押し寄せたそうです。その中で、最も早く駆け付けた者が結果的に新しく統治する事になったと言われています。ですから、「足が速い」は体力があるだけでなく、皆をまとめる早さもあったと解釈できます。また、この人物が結果的に知恵や手腕といった能力にも長けていたので、結果として”疾足”も付けたのでしょう。

高材疾足の由来・出典

「高材疾足」の由来は、中国前漢の歴史書「史記」の「淮陰侯伝」になります。

高材疾足の類義語・同義語

「高材疾足」の類義語には、「高材逸足」「智勇兼備」などが挙げられます。

高材疾足の使い方・例文

例文1.生徒会長は賢いだけでなく、運動神経も抜群で高材疾足に相応しい好人物だ。
例文2.就職の面接の自己アピールでは、高材疾足であると力強くアピールしてきたが、今までに50社以上からお祈りメールを貰っている。
例文3.高材疾足な兄は成績優秀で部活も柔道部で体力も人並み以上。そんな兄が塾からの帰り道、偶然立ち寄ったコンビニで強盗を捕まえてしまった。
例文4.高材疾足な男に憧れ誰よりも勉強の努力しているが、今のところは残念ながら才能が開花していない。
例文5.若い時は高材疾足と注目を集めたが、うつつを抜かし怠けてしまったのでその後は平凡以下な人生を歩んでしまった。
才能がある、才能がある故にその後努力をしなかった等を「高材疾足」とした例文となります。

高材疾足の会話例

男性
明日から新人が入ってくるね。
女性
中途採用だけど、高材疾足な凄い人っていう噂で持ち切りですよ。
男性
えー、そんなに優秀なの。それは俺のライバルになるぐらいって事かな?
女性
先輩も高材疾足なのかも知れませんけど、逃げ足が速いだけの高材疾足の方ですよね。

職場の同僚男女が、入社する新人を「高材疾足」な人物であると会話をしています。

高材疾足の豆知識

「高材疾足」の様に才能や能力がある人を意味する四字熟語は多々あります。「一人当千」は勇気があり実力もある、「一騎当千」は人並み外れた能力がある、「有智高才」は賢くて才能がある、「全知全能」は全てを知り尽くす、「博学多才」は知識が豊かで才能に恵まれているとなります。一方、才能がないや劣るを意味する四字熟語も僅かながらあり、「志大才疎」は才能が欠ける、「眼高手低」は目は肥えているが能力は低いとなります。

高材疾足の難易度

「高材疾足」は漢字検定3級から10級相当の文字組み合わせで、”疾”は3級で中学卒業レベル、”材”は7級で小学校中学年レベル、”高”と”足”は9級と10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

高材疾足のまとめ

「高材疾足」は、優れた才能と足が速いを合わせて、知勇を備えた優秀な人やその喩えとなります。似たような意味を持つ四字熟語も多いですが、足が速いを由来にしている言葉と覚える事ができます。

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