【千古不易(せんこふえき)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

千古不易(せんこふえき)

「千古不易」とは「永遠、永久などどれだけ時間が経過しても不変という事」です。ですから、結婚式で「永遠の愛」を誓い合った二人は、「千古不易の愛」とも言い換えられます。しかし、言葉の響きや語呂が悪いのかあまり使われてはいません。それでも、言おうとする事は理解できますよね。そんな「千古不易」についての解説となります。

千古不易の意味

「千古不易」の意味は以下の通りです。
・永遠に変わらない。永久に不変。
・遠い昔と変化しない事から、永遠に変化しないや時間が経過しても価値が変化しない事。
・「千古、易わらず」(せんこ、かわらず)と読む。
”千古”は「大昔」「遠い昔から現在」「永遠」「永久」、”不易”は「変わらない」で、上記のように永遠に変わらないを意味するのが「千古不易」です。同じような意味の四字熟語は大変多く、その代表は「永久不変」や「不朽不滅」です。この二つの言葉は基本的には仏教用語とも言え、特に「永久不変」は「諸行無常」を解説する際には必ず登場する言葉ともなっています。そのような背景から「千古不易」も仏教や「永久不変」と同列で語られる事が大変多く、正確には細かな違いがあるでしょうが、突き詰めると要するに「永遠に変わらない」という事なのです。一般的には「千古不易」は歴史を超越した芸術作品やスポーツの大記録などを称賛する際に使われる事が多く、例えば大ヒットを記録した映画を「千古不易の名作」としたりします。他にも「千古不易の真理」「千古不易の価値」「千古不易の理想」といった形もあります。

千古不易の由来・出典

「千古不易」の由来は残念ながら不明です。仏教と関わり深いのは間違いありませんが、それ以上は分かりません。文献としては、近代日本を代表する小説家・森鴎外の著書「青年」(1910~11年)などに文言が記されています。

千古不易の類義語・同義語

「千古不易」の類義語には、「永久不変」「千古不磨」「万古不易」などが挙げられます。

千古不易の使い方・例文

例文1.クラシックやジャズは千古不易で、今後はさらにその芸術性が評価されるだろう。
例文2.大自然を見て人々が感動をするのは千古不易なんだと、最近は老いてきたのか特に感じるようになった。
例文3.その命はいずれ尽きるので千古不易ではないが、気持ちや精神は変わらずに永久不変であると信じたい。
例文4.その年に大ヒットした映画は千古不易と称賛されるが、それがアニメ映画で普段は名作をまったくみない一部の特定の人達が声高に大絶賛をしているだけだと、正直白けてしまう。
例文5.ネット上では仲良くなったり罵倒したりと関係性を保つが、隣人や町内の人とは一切接点を持たないという歪んだ社会が千古不易となりそうで、それを変えるなら今しかないが誰もやらない。
音楽や映画などの芸術性や大自然などで「千古不易」を使った例文となります。

千古不易の会話例

男性
今度マンションに引っ越そうと思うんだけど、高層階の方がいいと思う?
女性
それは景色もいいし、出来る事ならそっちの方がいいでしょう。
男性
やっぱりそうか。景色と言えば、俺の田舎は美しい自然が素晴らしくてね。いつまでも千古不易で残っていて欲しいよ。
女性
そんな自然を愛する人が、東京のど真ん中でマンション暮らしを考えているんだから、不思議なものですね。

知人男女による、高層マンションと自然についての会話内容です。

千古不易の豆知識

「千古不易」から”永久”に関する四字熟語は、永久に変わらない海や山のように固い誓いの「海誓山盟」、永久に変わらない誓約や国が永遠に栄える喩えの「河山帯礪」、長い年月や永遠、長寿を祝う「千秋万歳」、人生は束の間だが悟った者は永久に滅びない「電光影裏」などがあります。

千古不易の難易度

「千古不易」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”易”は6級で小学校高学年レベル、”不”は7級で小学校中学年レベル、”古”は9級、”千”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

千古不易のまとめ

「千古不易」は永久に不変である事で、要するに永遠や永久という意味になります。「永久不変」など類似の言葉が多数あるのが特徴で、本来はそれぞれ微妙な違いもあるでしょうが一般的にはそこまで拘らずに、美しい自然や素晴らしい芸術などの普遍的な価値が永遠と表現する際に「千古不易」が使われます。

千古不易で永遠に変わらないこと。
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