四分五裂(しぶんごれつ)
「四分五裂」とは「人間関係が乱れてばらばらになる喩え」です。どんなに有名な大企業でもその中身はドロドロな人間関係から社長派と副社長派などが対立をするのは日常茶飯事で、だから先見の明を持つ者は「四分五裂」を見据えて行動を取ったりします。
四分五裂の意味
「四分五裂」の意味は以下の通りです。
・ばらばらになる事。ばらばらな喩え。
・秩序や調和を無くし乱れる。一つだったものがいくつかに分かれ分断した状態。
”四分”は「四つに分かれる」、”五裂”は「五つに裂ける」で、一つの物が四つに分かれさらに五つに避けてしまった事から、かつてのまとまりが無くなってしまったばらばら状態が「四分五裂」です。簡単に言えばばらばらになってしまった事の喩えで、特に経済や政治的な組織において様々な思惑によって人間関係が破綻し一つに結びつけなくなった際の表現です。よって、かつては一枚岩だったのがダメになると「四分五裂」として、「四分五裂の状態」「四分五裂の政党」といった風に使います。
四分五裂の由来・出典
「四分五裂」の由来は古代中国・戦国時代の遊説の士の言説「戦国策」となります。
四分五裂の類義語・同義語
「四分五裂」の類義語には、「四散五裂」「四分五割」「四分五剖」「分崩離析」などが挙げられます。
四分五裂の使い方・例文
例文1.混迷を極める世界情勢は既に四分五裂になっているが、もう少しで暴発までも起こる気配を漂わせている。
例文2.本来は優秀な者が政治家や官僚になるべきであり、また国の事を考えれば団結するべきと頭では分かっているが、己の欲を満たす為に結局は四分五裂になってしまう。
例文3.高校野球を夢中で観ているオヤジ達ほど、フェアプレーとは無縁の四分五裂を繰り返してばかりいるのが実情だ。
例文4.どうせ四分五裂になるのは見えているのだから、それなら最初から仲睦まじくやる必要もない。
例文5.企業が衰退するのはある事業が成功を収めると勢いに乗って新事業にも力を入れるようになり、それが社内のバランスを不安定にさせて最後は四分五裂を迎えてダメになる。
「四分五裂」を使った例文となります。
四分五裂の会話例
離婚した元夫婦の会話となります。
四分五裂の豆知識
「四分五裂」から”秩序”に関する四字熟語は、無秩序のまま物事が放置されている「乱雑無章」、社会の規律や秩序が乱れる「綱紀廃弛」、年長者と年少者の間で守るべき道徳的な秩序「長幼之序」などがあります。
四分五裂の難易度
「四分五裂」は漢字検定3級から10級相当の文字組み合わせで、”裂”は3級で中学校卒業レベル、”分”は9級、”四”と”五”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。
四分五裂のまとめ
「四分五裂」は一つにまとまっていたものがばらばらになる事や秩序を失い乱れてしまう事です。人が集まり組織になるとさらに成長をしますが、皮肉な事に組織が大きくなるほど今度は「四分五裂」する可能性が高くなります。ですから特に政治や企業などの組織の人間関係で使われる四字熟語です。