【雪案蛍窓(せつあんけいそう)】の意味と例文と使い方

雪案蛍窓(せつあんけいそう)

「雪案蛍窓」は感慨深い四字熟語の一つではないでしょうか。学生時代に苦労した人や、その末に難関校に合格した人などは思わず眼頭が熱くなるのでは、と思ってしまいます。その一方、初めて見た人などはロマンチックな印象を持たれるかも知れませんね。それでは、実際にはどの様な意味や由来があるのか調べてみました。

雪案蛍窓の意味

「雪案蛍窓」の意味は以下の通りです。
・苦労しながら勉学に励む。
・貧しい時代に雪明かりや蛍光で勉強した事から、どんな環境でも勉強しなさいという教え。
・「蛍窓雪案」と同義となる。
貧しく生活が苦しい環境下でも勉強する姿勢や意欲が「雪案蛍窓」です。”雪案”は「雪明かりで机が明るい」、”蛍窓”は「蛍の光で窓が明るい」という意味で、二つを合わせて、蛍や雪の明るさを頼って勉強に励む姿となります。裕福な家庭は、購入した灯油で灯りを点けられたが、貧しい家庭ではそれが出来ないので、代わりに蛍や雪の明るさを利用したのです。

雪案蛍窓の由来・出典

「雪案蛍窓」の由来は、中国唐時代の類書「初学記」の「宋斉語」と、歴史書「晋書」の「車胤伝」です。官吏・孫康は子供時代は貧しかったので雪明かりで勉強し、同じく政治家・車胤は蛍光で勉強したと伝えられています。

雪案蛍窓の類義語・同義語

「雪案蛍窓」の類義語には、「苦学力行」「蛍窓雪案」「蛍雪之功」などが挙げられます。

雪案蛍窓の使い方・例文

例文1.父が急逝し家計が苦しくなったが、兄は雪案蛍窓の思いで努力をし医学部にストレートで合格した。
例文2.県知事に当選した若きリーダーが、子供時代の雪案蛍窓な日々を涙ながらに語った。
例文3.雪案蛍窓というハンディを乗り越えて、部活と勉強の双方で結果を出した友人には頭が下がる。
例文4.雪案蛍窓ながらも悲観せず、毎日を明るく楽しく過ごす友人の周りには、いつも友達が集まる。
例文5.一時期はグレそうになったが、雪案蛍窓をすると誓い、アルバイトで家計を支え勉強も頑張り難関校合格も現実的となった。
雪案蛍窓をすることによって一皮剥けますね。

雪案蛍窓の会話例

男性
給料日だから、パーッと使いたいね。今日は遊びに行こうよ。
女性
ごめんなさい。私子供の頃の習慣で、無駄遣いができない性格なんです。
男性
何かあったの?
女性
雪案蛍窓で苦労してきたから、お金を大切にする習慣が身に付いているんです。

私も苦労した身なので、お金は大切に使います。

雪案蛍窓の豆知識

今回の「雪案蛍窓」以外にも、”蛍”を使った四字熟語は「蛍雪之功」「車胤聚蛍」「車蛍孫雪」などがあります。これらは共通して、苦労・苦学・勉学などの意味が込められています。対する”雪”を使った四字熟語は「雨露霜雪」「雪萼霜葩」「雪中松柏」など多数あり、意味も苦学から自然や景色、決意や志など実に多様です。

雪案蛍窓の難易度

「雪案蛍窓」は漢字検定準2級から9級相当で、高校から小学校低学年レベルの四字熟語となります。

雪案蛍窓のまとめ

「雪案蛍窓」は、貧しくても苦労しながら勉強をする事で、そこからどんな環境下でも勉強をするべきという教えとなります。反対にした「蛍窓雪案」も同義で、また蛍を使った四字熟語「車胤聚蛍」「車蛍孫雪」なども基本的には同じような意味合いが込められています。

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