【円木警枕(えんぼくけいちん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

円木警枕(えんぼくけいちん)

「円木警枕」とは「丸木を枕にして仮眠を取り、必死に勉強に励む喩え」です。恵まれた環境である現代でもここまで必死に努力をする人は皆無ではないかと思わせる、正に執念のような強い気持ちで勉学をしたのが中国の偉人であり儒学者・政治家の司馬光です。後に偉大な扱いをされる才人も、陰では人知れず努力をして実力を養っていったのでしょう。

円木警枕の意味

「円木警枕」の意味は以下の通りです。
 ・苦労して懸命に勉学をする事。寝る間も惜しみ努力する事。
 ・すぐに目が覚めるように丸木を枕にした事から、睡眠時間を削り一生懸命に勉強する喩え。
 ・「えんぼくのけいちん」とも読む。
”円木”は「丸い木」、”警枕”は「眠りを覚まさせる枕」で、丸い木を枕代わりにして睡眠(仮眠)を取り直ぐに起き上がって勉強をした事から、睡眠時間を削り必死に苦労して勉学に励む喩えが「円木警枕」です。中国北宋時代の儒学者・司馬光(しばこう)は若かりし頃、丸い木を枕として熟睡しない工夫をして眠気を我慢しながら勉学に励んでいたという伝えがあり、そこから誕生した言葉です。ですから現在も勉学に励む、必死な努力といった意味合いですが、元々は勉強についてなので現在もそのような喩えで用いる方がより相応しいようです。使い方としては、「円木警枕をして」「円木警枕な気持ち」「円木警枕をする」といった風になります。

円木警枕の由来・出典

「円木警枕」の由来は中国北宋時代の儒学者・司馬光の書物「資治通鑑」の後梁紀となります。

円木警枕の類義語・同義語

「円木警枕」の類義語には、「蛍雪之功」「懸頭刺股」「苦学力行」などが挙げられます。

円木警枕の使い方・例文

例文1.弟は円木警枕となって必死に投資を学び、その結果日経平均の空売りで全ての財産に妻と子供も失い、悲惨な人生を歩んでしまったが、今ではそれが酒の席での鉄板自虐ネタとして他人まで笑いに巻き込む。
例文2.天才と呼ばれてチヤホヤされる連中も大多数は円木警枕をした頑張りが有ったからで、本当の天才などは子供時代の幻想に過ぎない。
例文3.政治家とは選挙の時は円木警枕となるが、当選後は全国を巡っては地元の有力者と好きな酒を飲み利権に塗れ、一つも中身を理解しない無駄な会議に出席しては適当に返事をするだけで、どんなにIQが低くても「先生、先生!」と呼ばれて地位と名誉に金まで手に入るのだから、それは感覚が麻痺するに決まっている。
例文4.本当に円木警枕をしている人ほど日の目が当たらないのが現在の日本だが、国民の半分程度はそれでいいと思っているのだから、このまま落ちるところまで落ちた方が未来の為である。
例文5.勉強嫌いな友人は人生において普通免許を取得する際が最も円木警枕となったそうだが、その割には3回も失敗して4回目にやっと合格するのは相当な切れ者だと逆に思える。
「円木警枕」を使った例文となります。

円木警枕の会話例

男性
本気で警察官を目指すの?
女性
うん。もう決めたの。私は地域で一番の婦人警官になるって。
男性
それなら頑張るしかないな。ところで、採用試験っていつなの? もう時間がないんじゃない?
女性
9月だから、実はもう時間がないのよ。でも円木警枕の気持ちで死ぬ気で勉強して、絶対に合格する。

知人女性が警察官採用試験を受ける決意を固めたという内容です。

円木警枕の豆知識

「円木警枕」から”寝る(睡眠)”に関する四字熟語は、寝ている時も座っている時や毎日の生活の事「日常坐臥」、座ったり寝たり歩いたりする事から立ち居振る舞いの「坐臥行歩」、寝ても覚めても思う事や一日中の「夙夜夢寐」などがあります。

円木警枕の難易度

「円木警枕」は漢字検定2級から10級相当の文字組み合わせで、”枕”は2級で高校レベル、”警”は5級で小学校高学年レベル、”円”と”木”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

円木警枕のまとめ

「円木警枕」は寝る時間を削り勉学や努力をする喩えです。古代中国の偉人は木の枕を使用して熟睡を防ぎ必死に勉学に励んだそうで、そんな死にもの狂いの努力を「円木警枕」と言います。

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