【三顧之礼(さんこのれい)】の意味と例文と使い方

三顧之礼(さんこのれい)

「三顧之礼」とは「優秀な人物を招こうと3回も訪問し頭を下げた事から、手厚い迎え入れや優遇する事」です。時代が変わっても、優秀な人物を放っておくと誰かに取られてしまうので、自分の下に置いておくのに限りますよね。それが例え年下でも敬意を持って接して、相手が喜んで来てもらえるようにするのです。

三顧之礼の意味

「三顧之礼」の意味は以下の通りです。
 ・礼を尽くして才能ある人物を招く事。
 ・目上の者が目下を手厚く迎えて優遇する事。
 ・諺「三顧の礼」も同義。
”三顧”は目上の者が何度も出向いて物事を頼んだ事から「目上の者から丁寧に頼む」、”礼”は「礼を尽くす」で、上司や年上の者が年下の相手に礼を重んじて敬意を払い頼みごとをお願いしたのが「三顧之礼」です。要するに年下だろうと、実力や能力があれば素直に認めてきちんと優遇し歓迎をして迎え入れています。由来となった「諸葛亮」の「前出師表」によると、三国時代の劉備は諸葛亮を迎える為に三度も住む家を訪れて、やっと面会が実現したと言われています。

三顧之礼の由来・出典

「三顧之礼」の由来は中国後漢時代の政治家・諸葛亮の著書「諸葛亮」の「前出師表」となります。

三顧之礼の類義語・同義語

「三顧之礼」の類義語には、「三徴七辟」「草廬三顧」などが挙げられます。

三顧之礼の使い方・例文

例文1.社長自らが三顧之礼を尽くして招いた新部長が三カ月後も経たずに辞めてしまった。
例文2.日本社会全体がブラックである事が外国にバレてきているので、最早外国人労働者に三顧之礼をしても誰も応じず働き手不足がますます厳しくなる。
例文3.婿養子になってくれないかと、最初は正に三顧之礼のような待遇だったが、いざ婿になるのが決定すると手のひら返しをされ今では常に監視され心が休まる暇がない。
例文4.倒産目前の我が社は三顧之礼をどれだけしてもやって来るのは顔が怖そうな債権者だけで、後は誰一人やって来ない。
例文5.腰が低い日本人は三顧之礼が本来は得意なはずだが、最近はプライドが高い人も多くそう思い通りにはいかない。
「三顧之礼」を使った例文となります。

三顧之礼の会話例

男性
うちの会社もそろそろ外部から即戦力を導入しないと、どうにもならないな。
女性
去年からごっそり人が居なくなったものね。
男性
俺が人事なら三顧之礼の姿勢で、片っ端から集めてくるけど…。
女性
その人事部も人手不足で大変なんだものね。もうダメでしょう、この会社。

同僚同士による社内批判やボヤキとなる会話内容です。

三顧之礼の豆知識

「三顧之礼」から”人材”に関する四字熟語は、立派な人材を集めるのに熱心な「握髪吐哺」、人材は揃っているが統率者はいない「群竜無首」、人材を登用する際に人物鑑定の規準となる「身言書判」などがあります。

三顧之礼の難易度

「三顧之礼」は漢字検定準1級から10級相当の文字組み合わせで、”之”は準1級で大学一般レベル、”顧”は3級で中学卒業レベル、”礼”は8級で小学校中学年レベル、”三”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

三顧之礼のまとめ

「三顧之礼」は真心から礼儀を尽くして人材を招く事で、また年下の者でも手厚く優遇する事です。優れた者を雇う際にはどちらが年上年下は関係なく、招く方が腰を低くして歓迎をするべきなのです。

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