【二人三脚(ににんさんきゃく)】の意味と例文と使い方

二人三脚(ににんさんきゃく)

「二人三脚」とは「運動会の二人一組で走る競争と、そこから二人や組織が協力し合う事」です。運動会の競争の場合は相手と走るリズムを合わせるのが肝で、そうしないと対戦相手に勝つ事は出来ないので、互いが相手の事を気遣う関係性が夫婦などでも「二人三脚」と使われるようになりました。そんな絶妙な二人の関係についての「二人三脚」の解説となります。

二人三脚の意味

「二人三脚」の意味は以下の通りです。
・二人一組となって肩を組み互いの足を紐で結び、その状態で走って速さを競う運動会の競技。
・二人で走る競技から転じて、二人や二つの組織が互いに協力して物事を成し遂げようとする事。
”二人”は「人数が2」「人が2個」、”三脚”は「3本の足」「三脚椅子などの略」で、横に並んだ二人が互いに足首を紐で結び三脚にして走る競争が「二人三脚」です。主に子供の運動会などの定番競技で、それが転じて、二人や二つの団体や組織などが垣根を越えた協力関係となって互いに一つの物事に取り組む事でもあります。要するに、運動会の競技でもあるが、通常は会社や或いは人間関係でのより良い状態になろうとする前向きな姿勢に対して使われます。使い方としては、「二人三脚で研究を進める」「恋人と二人三脚で歩む」といった風になります。よって、大切な相手や似た者同士や夫婦、テニスや卓球のダブルスペア、個人同士やチーム同士が手を合わせるなども「二人三脚」と表現しがちです。

二人三脚の由来・出典

現在の運動会競技としての「二人三脚」は、第二次世界大戦の終戦まで存続した海軍兵学校で1874年に開かれた運動会「競闘遊戯」で初めてお披露目されました。当時の「二人三脚」は「蛺蝶趁花」(ちょうちょうのはなおい)という呼び名で、それが現在にも至ります。

二人三脚の類義語・同義語

「二人三脚」の類義語には、「共同作業」「一致協力」「共存共栄」などが挙げられます。

二人三脚の使い方・例文

例文1.双子の弟とは二人三脚で人生を歩んできたと言っても過言ではないが、同じ相手を好きになってからは恋敵となってしまった。
例文2.長年ライバル関係だったA社とまさか合併して、これからは二人三脚になるとは夢にも思わなかった。
例文3.妻とは二人三脚で苦楽を共にしてきたが、来週からは協議離婚の話し合いが始まると思うと、とても胸が痛くなる。
例文4.身長がずば抜けて高かったので、子供の頃は運動会の二人三脚がいつも先生と組まされあまりいい思い出がない。
例文5.学生時代からペアを組んで二人三脚で頑張ってきたバトミントンのダブルスが、そのまま五輪で金メダルを取ってしまうのだから、これは映画化するべき最高のドラマではないのかと思ってしまう。
夫婦やスポーツに運動会などで「二人三脚」を使った例文となります。

二人三脚の会話例

男性
じゃあ、俺はこっちの方を片付けておくよ。
女性
うん、お願いね。私は料理を作っておくから。
男性
なあ、俺達っていいコンビだったと思わない? これからも二人三脚で頑張っては…、もういけないんだよね。
女性
もう離婚するって決めたんだから、諦めてよ。片付けが終わって、料理を食べたら出て行ってね。

離婚をする事になった夫婦の会話です。夫は荷物の整理をして、妻は料理を作っています。

二人三脚の豆知識

「二人三脚」から”二人”や”同士”に関する四字熟語は、二人や多くの人が心を一つにする「一心同体」、二人の判断が一致している喩えで絶妙の隠語でもある「黄絹幼婦」、互角の力を持った二人が激しく戦う「竜攘虎搏」、友人や仲間同士が互いに励まし競争する「切磋琢磨」などがあります。

二人三脚の難易度

「二人三脚」は漢字検定4級から10級相当の文字組み合わせで、”脚”は4級で中学レベル、残り三文字は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

二人三脚のまとめ

「二人三脚」は運動会などでお馴染みな二人一組で走る競争ですが、その走り方が二人の息を合わせるのがコツな事から、二人や会社組織などが互いに協力して取り組む喩えともなります。例えば夫婦や友人、或いは上司や同僚との関係などで「二人三脚」と形容して、協力して成し遂げる際に用います。

二人三脚をしている様子。
最新情報をチェックしよう!