【鴉巣生鳳(あそうせいほう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

鴉巣生鳳(あそうせいほう)

「鴉巣生鳳」とは「烏の巣から伝説上の鳳凰が生まれた事から、愚かや貧しい両親から優れた子供が誕生した喩え」です。それぐらい滅多にない奇跡であり、だからこそ伝説の鳳凰を挙げて喩えているのでしょう。それでは詳しい解説に入らせて頂きます。

鴉巣生鳳の意味

「鴉巣生鳳」の意味は以下の通りです。
 ・烏の巣から鳳(オオトリ)が生まれた事から、愚かな親から優れた子が生まれた喩え。
 ・又は貧しい家から優れた人物が生まれた喩え。
 ・諺「鳶が鷹を生む」の事。
 ・「鴉巣に鳳を生ず」(あそうにほうをしょうず)と読む。
”鴉巣”は「からすの棲家」、”生鳳”は「伝説の瑞鳥・鳳が生まれた」で、伝説上の鳳凰(鳳)が烏の巣から生まれた事から、無能や愚かや貧しいとされる両親から賢いや聡明な子供が誕生した喩えが「鴉巣生鳳」です。要するに両親と比較すると子供の方が圧倒的に才能豊かであり優れている際に使う四字熟語です。諺「鳶が鷹を生む」の元としても知られ、類語は同じく鳥に関する「烏の白糞」「鳶が孔雀を生む」「百舌が鷹を生む」など多数あります。古代中国では鳥は他の動物以上に神聖な存在であり、その中でも伝説の鳥とされる鳳凰(鳳)は四霊の一つに数えられ特別扱いをされています。

鴉巣生鳳の由来・出典

「鴉巣生鳳」の由来は中国南宋時代の仏教歴史書「灯史」の「五灯会元」の「一二」となります。

鴉巣生鳳の類義語・同義語

「鴉巣生鳳」の類義語には、「老蚌生珠」「珠生老蛙」などが挙げられます。

鴉巣生鳳の使い方・例文

例文1.我が家の家系は先祖代々から鴉巣生鳳をしていると言うが、そんな俺はMARCHすら不合格なのだから如何に出来損ないの家系か情けない限りだ。
例文2.鴉巣生鳳と子供の頃は聖人君子な扱いだったが、段々とメッキが剥がれてしまい今は日雇いでその日暮らしを送っている。/span>
例文3.子供が誕生した時は嬉しさから鴉巣生鳳になるに違いないと思ったが、成長するに連れて顔もまったく似ていないどころか妻は血液検査を断固拒否して疑念だけが強く膨らんでいく。
例文4.貧しい家から優秀な子が生まれると鴉巣生鳳というが、現在は本当に貧しい家庭は子供1人すら作れない。
例文5.子供が真顔で「俺は鴉巣生鳳だから」と自画自賛するのは、未だに慣れないし嫌な気持ちになる。
「鴉巣生鳳」を使った例文となります。

鴉巣生鳳の会話例

男性
今日が3歳の誕生日か。子供の成長はあっという間だな。
女性
そうね。こうして寝顔を眺めていると、私達からこんなに素敵な鴉巣生鳳が生まれるとは思いもしなかったわ。
男性
おいおい気が早いな。まだ鴉巣生鳳になるって決まった訳じゃないだろう。でもそうなって欲しいけどな。
女性
絶対になるに決まっているわよ。今日なんて、将来はお医者さんになるって張り切っていたのよ。

我が子を大切に思う両親という会話内容です。

鴉巣生鳳の豆知識

「鴉巣生鳳」から”子供”に関する四字熟語は、幼児が過保護に育てられる「乳母日傘」、才能ある優れた子供「飛兎竜文」、子供は影響を受けやすいので周囲の環境が大事という教え「孟母三遷」などがあります。

鴉巣生鳳の難易度

「鴉巣生鳳」は漢字検定1級から10級相当の文字組み合わせで、”鴉”は1級、”鳳”は準1級でそれぞれで大学一般レベル、”巣”は7級で小学校中学年レベル、”生”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

鴉巣生鳳のまとめ

「鴉巣生鳳」は烏の巣から伝説上の鳳凰が生まれた事から、愚かな両親の下から優秀な子供が生まれた喩えです。日本では諺「鳶が鷹を生む」が有名ですが、その四字熟語版と理解できます。

鴉巣生鳳の家系
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