【刎頸之交(ふんけいのまじわり)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

刎頸之交(ふんけいのまじわり)

「刎頸之交」とは「絶対的な友情で結びつく関係」です。お互いに相手の為なら首を投げ出す覚悟があり、だから切られても納得ができるという強い友情関係が結ばれています。現代ではいくら親友同士でも相手の為に命を投げ出せる人は皆無だと思いますが、かつての古代中国はそれぐらい強固な友情が成立していたようです。

刎頸之交の意味

「刎頸之交」の意味は以下の通りです。
 ・首を切られても後悔しないほどの固い友情。心を許し合った非常に親密な交際。
 ・生死を共にするほどのとても親しい交友関係。
 ・諺「刎頸の交わり」「刎頸の友」も同義。
”刎”は「切る」、”頸”は「首」、”交”は「交わり」から「交際」「付き合い」で、直訳すれば「首を切られるような付き合い」となり、そこから、首を切られるなどの場面に遭遇しても後悔しない親密な友情が「刎頸之交」です。それぐらい非常に強い結びつきがあり、相手の為なら首を切られる覚悟があるとも受け取れます。使い方としては「刎頸之交を結ぶ」「刎頸之交の関係」といった風になります。

刎頸之交の由来・出典

「刎頸之交」の由来は中国前漢時代の歴史書「史記」の「廉頗藺相如伝」となります。

刎頸之交の類義語・同義語

「刎頸之交」の類義語には、「管鮑之交」「金蘭之契」「膠漆之交」「水魚之交」などが挙げられます。

刎頸之交の使い方・例文

例文1.暫く顔を合わせていないが、それでも幼馴染とは刎頸之交の関係が続いていると信じていたい。
例文2.カルトという後ろめたさがある議員同士は刎頸之交で結ばれ、世間がどんなに正論を訴えても洗脳されている彼等の耳には何も入ってこない。
例文3.柴犬を飼い始めて3年が経過し、今では息もぴったりで刎頸之交な間柄になったと強く断言できる。
例文4.昔の偉人は刎頸之交のようなエピソードが目白押しだが、SNSが発達した現代ではそんな友情などは作られた詐欺話ではないかと疑ってしまう。
例文5.学生時代は刎頸之交を約束した友人もいたが、大人になると疎遠になり思い出の記憶にすら残っていない。
「刎頸之交」を使った例文となります。

刎頸之交の会話例

男性
昔は友達が多かったんだけど、大人になるとダメだね。一人減り、二人減り、今では誰とも付き合いがないよ。
女性
段々と疎遠になるわよね。
男性
確か刎頸之交のような関係だったはずなのに、それが連絡先も知らないし、顔も良く思い出せない。
女性
それが成長という名の老いなのよ。

大人になると友達が居なくなるという会話です。

刎頸之交の豆知識

「刎頸之交」から”首”に関する四字熟語は、良い解決策が思い浮かばず首をかしげる「思案投首」、優れた人物の出現を首を長くして待ち望む「延頸挙踵」、長い首と尖った口先の「長頸烏喙」などがあります。

刎頸之交の難易度

「刎頸之交」は漢字検定1級から9級相当の文字組み合わせで、”刎”は1級、”頸”と”之”は準1級で大学一般レベル、”交”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

刎頸之交のまとめ

「刎頸之交」は首を切られる事態になっても後悔しない友情という意味です。それぐらい固い友情で結ばれているという喩えで、不測の事態に巻き込まれ仮に首を切られたとしても友を救う為なら仕方がないと割り切れてしまうのです。

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