安居楽業(あんきょらくぎょう)
「安居楽業」とは「良い政治が行われれば人々は生活や仕事に不満を抱かず満足をする事」です。国が不安定で戦争などの問題が山積みなら庶民の多くは不満を募らせるますが、反対に政治が安定すれば国民も安心して暮らせるので不満も少なくなります。すると、仕事なども頑張り現在の状況を幸せに思い、結果として国と国民の両方が望ましい形となり豊かになっていくのです。
安居楽業の意味
「安居楽業」の意味は以下の通りです。
・社会的地位や環境などの状況に満足し仕事も楽しんでいる事。
・良い政治によって人々の生活が安定して送れている事から、善政の喩え。
・長閑に暮らして仕事を楽しむ生活を送る事。
・「居に安んじ、業を楽しむ」(きょにやすんじ、ぎょうをたのしむ)、「安居して業を楽しむ」(あんきょしてぎょうをたのしむ)と読む。
”安居”は「心安らかな暮らし」「落ち着いた生活」、”楽業”は「仕事を楽しむ」で、日々の生活や仕事を楽しんで送れるのが「安居楽業」です。一見すると政治とは無関係に思えますが、古代中国ではこのような生活を送れるのは政治が安定していて庶民の為に行われているからとされ、そこから善良なる政治の喩えにもなります。従って、政治が良ければ庶民は地位や環境などにも満足し、仕事にも精を出すので世の中は益々栄えて安定して暮らせていけるようになるのです。使い方としては「安居楽業の日々」「安居楽業を過ごす」「安居楽業には程遠い」といった風になります。
安居楽業の由来・出典
「安居楽業」の由来は中国後漢時代の歴史書「漢書」の「貨殖伝」となります。
安居楽業の類義語・同義語
「安居楽業」の類義語には、「安家楽業」「安土楽業」などが挙げられます。
安居楽業の使い方・例文
例文1.東京を離れて離島で暮らし始めたら、それまでの漠然とした不安が払しょくされ安居楽業な気持ちを手にする事ができたが、これを負け犬と世間は呼ぶ現実に腹が立つ。
例文2.あーもう、宝くじでも当たってFIREして安居楽業な日々を送れると信じて、今日もウーバーでチャリを漕ぎ生活費を稼ぐ。
例文3.日本に限った事ではないがこれだけ情報が増えてしまうと、政治に満足して安居楽業な毎日を送れるようになるのは不可能だ。
例文4.独立した当初は煩い上司も居なくて、これこそ求めていた安居楽業だと喜んでいたが、段々と依頼も少なくなり会社員勤めの安定した日々が恋しくなる。
例文5.生まれた時から勝ち組の連中は安居楽業で生きていける確率も高く、羨ましくて仕方がない。
「安居楽業」を使った例文となります。
安居楽業の会話例
政治不信感を募らせる女性が不満を主張するという内容です。
安居楽業の豆知識
「安居楽業」から”満足”に関する四字熟語は、他人の権威に笠にきて得意がり低い地位に満足する「晏子之御」、どぶねずみが大河の水を飲んでも小さな腹を満たすだけから自分の分に安んじて満足すべきという「飲河満腹」、少しのもので満足して心穏やかに過ごす「三平二満」などがあります。
安居楽業の難易度
「安居楽業」は漢字検定6級から9級相当の文字組み合わせで、”居”は6級で小学校高学年レベル、”安”と”業”は8級で小学校中学年レベル、”楽”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。
安居楽業のまとめ
「安居楽業」は現在の生活や仕事に満足をしている様を表す四字熟語です。さらに政治が良いから人々の生活が安定しているともなり、要するに政治とは国民生活に直結していると解釈できます。ですからどんな時代でも政治が良ければ、人々は幸せて安定した日々を送れるという事なのでしょう。