【人品骨柄(じんぴんこつがら)】の意味と例文と使い方

人品骨柄(じんぴんこつがら)

「人品骨柄」とは「人柄や品性、顔立ちや風采などから受け取る印象」です。見た目が良い人ほど有利な言葉ともなりますが、例えば初対面の相手でも外見はパッとしなくても、そこから物腰が柔らかい話した感じに全体の印象がガラッと好感を持つ事がありますよね。ですから、単純に外見だけ重視ではなくもう少し全体を掴んだ上での印象という感じが「人品骨柄」なのです。それでは解説に入らせて頂きます。

人品骨柄の意味

「人品骨柄」の意味は以下の通りです。
 ・人柄や品性などその人から受ける印象。
 ・容姿や身なりに風体などから判断できる風格の事。
 ・その人の品性や人柄、又は顔立ちや風采など。
”人品”は「人柄」「人格」「品性」「顔立ちや物腰」「優れた人柄など」、”骨柄”は「骨格」「体つき」「容貌」「顔立ち」「人柄」で、どちらも顔立ちや人柄といった意味合いでそれを繰り返して強調したのが「人品骨柄」です。端的に言えば人柄で終わってしまいますが、より深く掘り下げた上での人柄といった方が近いと思います。単なる第一印象で「人品骨柄」を使う時もありますが、もう少し相手を知った上で感じた印象や人柄とも受け取れます。また、上品な人柄といった意味合いの有名な言葉に「人品骨柄卑しからず」があるので、その人を褒め称える際に「人品骨柄」を使う傾向もあります。

人品骨柄の由来・出典

「人品骨柄」の由来は残念ながら不明です。文献としては、江戸時代の歌舞伎演目「小袖曾我薊色縫」
(1858年)などに文言が記されています。

人品骨柄の類義語・同義語

「人品骨柄」の類義語は残念ながらありませんが、比較的に近いのは「規範意識」「道徳意識」「第一印象」などが挙げられます。

人品骨柄の使い方・例文

例文1.毎朝寺院だけでなく周辺の近所まで掃除する住職は人品骨柄の良さで住民から一目置かれるが、酒癖悪さから繁華街の飲み屋に出入り禁止の店が増えたから仕方なくそうなっただけで根っからの悪なのだ。
例文2.スーツを着ているだけで人品骨柄申し分ないと世間は受け取るので、ヤクザや極道で偉くなるほど堅気のような風貌になるが、その肌には刺青が彫られ言動もねちっこくやさぐれ感を隠せない。
例文3.政治家の献金パーティーで、人品骨柄を褒めるスピーチをするほど酷な事はないのではと思える。
例文4.高級デパートの婦人服売場は人品骨柄が良く上品そうな買い物客で溢れるが、その華やかな世界の裏には安月給で働く派遣の販売員に途上国の工場でハイブランドの洋服を日夜奴隷のように激務で製造する事実がある。
例文5.人気商売の芸能人は見せ掛けの人品骨柄が第一なので、整形に増毛にエステに化粧をふんだんに盛った人達で溢れまるで自意識過剰な人達の集会のようだが、それが異様で異常だとは気付かずに今日も老いを抗い世間を騙す。
人柄に容姿などの意味合いで「人品骨柄」を使った例文です。

人品骨柄の会話例

男性
明日がパートの面接だよね?
女性
そうよ。我が家の苦しい家計を支えるんだから、絶対に受かってくるわ。
男性
面接の時は明るく笑顔でね。何ていってもそれだけで担当者が感じる人品骨柄が大きく変わるから。印象良くすれば絶対に受かるよ。
女性
こう見えても10年前はミスコンで入賞した事があるのよ。だから素人の面接なんて余裕よ。

パートの面接を翌日に控えた妻とその夫の会話です。

人品骨柄の豆知識

「人品骨柄」から”人柄”に関する四字熟語は、心温かく誠実な人柄の「温厚篤実」、穏やかで優しい人柄や真心がある人の「温柔敦厚」、人柄が立派で優れている喩え「桂林一枝」、春の景色から温厚でのんびりした性格の「春風駘蕩」、性格が穏やかで純粋な人柄やそんな喩えの「精金良玉」などがあります。

人品骨柄の難易度

「人品骨柄」は漢字検定4級から10級相当の文字組み合わせで、”柄”は4級で中学レベル、”骨”は5級で小学校高学年レベル、”品”は8級で小学校中学年レベル、”人”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

人品骨柄のまとめ

「人品骨柄」は人格や品性などその人の見た目から受ける印象の事です。よって、要するに人柄そのものとも言え、品性や人格に或いは顔立ちや風格など印象を示す言葉なら大抵が同じような意味合いを持っています。一般的にはポジティブな形で相手を称賛する際に用いるのが多くなり、「人柄が良い」「見た目が良い」として、「人品骨柄が良い」とするとさらに趣があるように感じます。

人品骨柄が良い男性
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