【塞翁失馬(さいおうしつば)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

塞翁失馬(さいおうしつば)

私たちはどうしても目先の利益に気を取られてしまうことってありますよね。中長期的に見ればあまり良くないアイデアであることがわかっていても、目の前にすぐ手に入れられるご褒美のようなものがあれば、手が伸びてしまうのはごく自然なことです。しかしそんな中でも常に冷静に物事を考え、判断する能力を持っている人こそが、本当の「成功」を手に入れるのではないでしょうか。そこで今回は「塞翁失馬」という、皆さんに心得ておいて欲しい四字熟語について解説していきたいと思います。

塞翁失馬の意味

「塞翁失馬」とは、「現状がいつ180度反対の方向へ変わってしまうかはほとんど予測不能なので、現状だけを見て過度に一喜一憂すべきではない」という意味です。

塞翁失馬の由来・出典

出典;『淮南子』
塞翁という人が大切にしていた馬が逃げてしまい、落ち込んでいました。しかしある日、逃げたはずの馬が別の馬も引き連れて帰ってきました。塞翁は喜んでいたのですが、彼の息子がその新しい馬に乗っているときに馬から落ちてしまい、大きな怪我を負いました。塞翁はまた落ち込みますが、その怪我のおかげで彼の息子は兵役から逃れることができ、塞翁は非常に喜びました。このように、いつ不幸が訪れ、その不幸に思えたことが幸福へ転じるかは予測不可能なので、その一場面だけを見て一喜一憂すべきでないという意味の「塞翁失馬」という四字熟語ができました。

塞翁失馬の類義語・同義語

「塞翁失馬」の類語には「禍福倚伏」や「塞翁之馬」などが挙げられます。

塞翁失馬の使い方・例文

例文1.塞翁失馬と言うように、ある一つの側面だけで物事を判断すべきではない。
例文2.彼はいつも目先の利益にばかり飛びついて、塞翁失馬ということを理解していない。
例文3.父からの塞翁失馬という教えのおかげで、私はビジネスで今のところは成功していると言える。
例文4.父は常に塞翁失馬だと言い聞かせて、物事を冷静に判断する。
例文5.彼は非常に単純で塞翁失馬の心構えが皆無だ。
世の中何が起こるかわかりませんから、心構えが必要ですね。

塞翁失馬の会話例

男性
昨日道端に財布が落ちていたから、中を見たら2万円も入ってたんだよ。
女性
その後はどうしたの?
男性
現金だけもらって、財布は交番に届けたよ。塞翁失馬とは言っても、僕が取ったことはバレないはずだからね。
女性
最低だね、ちなみに今の会話全部録音してたよ。

私も中身だけ取られてしまった経験があり、非常に困った経験があります。何も盗らずに交番に届けましょう。

塞翁失馬の豆知識

「塞翁」とは砦に住んでいる老人という意味があります。

塞翁失馬の難易度

「塞翁失馬」は漢字検定二級以上の比較的難しい四字熟語です。

塞翁失馬のまとめ

今回は、現状だけで物事の良し悪しを判断すべきではないという意味の「塞翁失馬」という四字熟語について解説しました。何か小さな事であれ、成功を成し遂げたときはどうしても心が浮ついてしまいますよね。そんなときだからこそ、次に向けて慎重に戦略を立てていくことが大切だと心に留めておきたいものですね。

塞翁失馬で馬が増えた
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