【門前雀羅(もんぜんじゃくら)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

門前雀羅(もんぜんじゃくら)

「門前雀羅」とは、「人の往来がなく寂れて廃れている様を表す」四字熟語です。最近では地方の都市が人口減少により廃墟となりまさに門前雀羅というべき場所が増えている印象です。少し寂しい気もしますが実際にこのようなことが起きていることも現実です。今回はそんな「門前雀羅」の解説です。

門前雀羅の意味

門前雀羅の意味は以下の通りです。
・訪れる人がいなくて寂しい様子。
・昔の勢いがなくひっそりとしている様。
・閑散としている様。
家の前(門前)に雀を取るための網である「雀羅」を張ると雀が群れをなして捕まえられるといった意味を持つ漢字からできた四字熟語です。人が少しでも通っていれば雀を捕まえることは難しいですよね。現代でもカラスや鳩などの群れが店の前にいることはあまり珍しくはないですが、そんなお店ですとどうしても中に入ろうと思う人も減ってしまいます。

門前雀羅の由来・出典

「門前雀羅」の出典は、中国前漢の武帝の時代に司馬遷によって編纂された歴史書である『史記』からです。

門前雀羅の類義語・同義語

「門前雀羅」の類義語には、「寂れた」「閑古鳥が鳴く」「わびしい」等があげられます。

門前雀羅の使い方・例文

例文1.人が全くこないため、店は門前雀羅を張ったようである。
例文2.人口減少により街の中心部は門前雀羅を張ったようだ。
例文3.門前雀羅を張ったように静かなお店であるが数年前には大勢の人で賑わっていた。
例文4.以前は門前雀羅を張ったような商店街だったがここ最近は若い人に人気のお店が増えて人でも増している。
例文5.コロナによって人出が減った町は門前雀羅を張ったように静かであった。
「門前雀羅を張る」といったことわざとして良く使われます。

門前雀羅の会話例

男性
最近郊外に大きなモールができたみたい。
女性
それ知ってる!有名なお店がいくつも入ってるらしいね。
男性
その代わりに駅前は門前雀羅を張ったように人がいなくなったよね。
女性
昔は商店街にお店がいっぱいあったのにほとんど閉まってるもんね。

地元の将来に危惧する若者の会話です。

門前雀羅の豆知識

前漢王朝の時代の中国で翟公(てきこう)という人物が高い地位についているときには大勢の人が屋敷にきましたが、位が下がると訪れる人がいなくなったという故事から詩に書かれたそうです。

門前雀羅の難易度

「門前雀羅」は漢字検定準1級から9級相当の文字組み合わせで、”門”は9級で小学2年生レベル、”前”は9級で小学2年生レベル、”雀”は準1級で大学・一般レベル、”羅”は準2級で高校在学レベル、の四字熟語となります。

門前雀羅のまとめ

「門前雀羅」という四字熟語はどうしても今の日本の現状と重ねてしまう部分があります。人口が減少しているので様々な街で活気がなくなってしまうのもしょうがないですが、少し寂しい気もします。コロナが終息してたくさんの外国人のお客様が日本に来て日本中が活気を取り戻してほしいですね。

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