【月下氷人(げっかひょうじん)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

月下氷人(げっかひょうじん)

呑兵衛なら「月下氷人」と聞いたら、真っ先に日本酒を思い出すのではありませんか? その一方、もしかしたら知名度の割には正確な意味が知られていない四字熟語かも知れませんね。また、何となく綺麗な女性を連想する人も多いようですが、それも強ち大きく外れているとも言い難い面があります。それでは、一体どのような意味があるのか詳しく解説をさせて頂きます。

月下氷人の意味

「月下氷人」の意味は以下の通りです。
・仲人。晩酌人。結婚式の仲立ち人。
・男女の縁を取り持つ人。
・「月下老人」の”月下”と”氷人”を合わせた言葉で、仲人の事。
「仲人」は、男女の間に入って結婚出来るように勧める人の事です。そして、本来は人間同士の仲立ちをする意味でしたが、江戸時代に入ると主に未婚男女への結婚の世話が主と様変わりし、現在に至ります。ですから、「月下氷人」も男女の縁を取り持つだけでも良いですし、現にその様な意味も通用しますが、広く一般的には結婚出来るように見合いをさせたり、男女双方の助け舟となり結婚が上手くいくよう世話をする役目の人を呼びます。”月下”は「月の光があたる場所」、”氷人”は「男女の仲をとりもつ」「仲人」という意味があります。

月下氷人の由来・出典

「月下氷人」の由来は、中国の唐の文語伝奇小説集「続玄怪録」、中国晋王朝の歴史書「晋書」の二つとなります。”月下”は月夜に会った老人が未来の妻を予想したとする伝えで、もう一つの”氷人”は氷上で氷下の人と話す夢を見たので、これを占い名人に判断を求めたら、氷が溶ける時期に仲人になる予兆とし、実際にその通りになったと伝えられています。

月下氷人の類義語・同義語

「月下氷人」の類義語には「月下老人」が挙げられます。四字熟語以外では「晩酌人」「仲立ち人」などです。

月下氷人の使い方・例文

例文1.両親が初めて月下氷人になって大変喜んでいた。結婚の世話をするのは名誉な事だそうだ。
例文2.最近は晩婚化や非婚の影響もありめっきり、月下氷人という言葉を聞かなくなった。
例文3.彼女を紹介してくれた姉は、私達夫婦にとっての月下氷人そのものだ。
例文4.かつては近所の世話好きのおばさんが月下氷人となり、未婚男女が幸せになるよう手を焼いたが、今では結婚相談所のスタッフにバトンが託された。
例文5.息子が三十を過ぎても独身なので、誰か月下氷人となってくれる人がいないか探している。
世の中は月下氷人を必要としているのではないでしょうか。

月下氷人の会話例

男性
いい結婚相手がいないねー。
女性
それはそうだよ。いい人はみんな結婚しているよ。
男性
そうだよねー。
女性
若い時は月下氷人や仲人なんて、いらないと思うでしょう。まさか、自分が売れ残るとはねー。

売れ残りは寂しいですね。

月下氷人の豆知識

「月下氷人」であり「仲人」の多くは、社会的な信用が厚い人と相場が決まっていて、かつては親戚の叔父や叔母から学校の恩師、職場の上司や先輩、地元の有力者などでした。現在は見合い結婚が少なく、結婚そのものをしない独身男女の増加、結婚しても式は挙げない「ナシ婚」も増えて、次第に「月下氷人」という言葉が聞かれなくなりました。

月下氷人の難易度

「月下氷人」は漢字検定8級から10級相当で、小学校中学年から低学年レベルの容易な四字熟語となります。

月下氷人のまとめ

「月下氷人」とは仲人を意味する四字熟語で、要は独身男女が結婚できるようにあれこれ世話をする人の事です。中国発祥の言葉で、”月下”と”氷人”にはそれぞれ、男女の縁に関する言い伝えがあり、その二つを合わせて「月下氷人」となり、今では仲人として定着しています。

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