【一石二鳥(いっせきにちょう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

一石二鳥(いっせきにちょう)

「一石二鳥」とは「一つの行為で二つの目的を果たしたり、二つの利益を上げる事」です。計算尽くで狙ったのか、それとも単なる偶然なのかはさておき、結果的にとてもお得になるのが「一石二鳥」です。一度で二つの利益があればコスパが良いですし、時間の節約にもなります。そんな事を思わず考えてしまう「一石二鳥」についての解説となります。

一石二鳥の意味

「一石二鳥」の意味は以下の通りです。
・一つの事をして二つの利益を得る事。
・一つの行為や苦労によって二つの目的を果たす喩え。
・一つの石を投げて二羽の鳥を仕留めた事から、一度に二つの利益や効果がある事。
・「一石二鳥」から転じて「一石三鳥」「一石四鳥」ともなり、一度で三つや四つの利益や効果がある際に使われ基本は同じ事。

”一石”は「一つの石」「一石を投げる」、”二鳥”は「二羽の鳥」「二羽の鳥を捕まえる」で、一つの石を投げて二羽の鳥を同時に捕まえる事から、上記の様な一度で二つの利益や効果があるお得な事を「一石二鳥」と言います。「願ったり叶ったり」「濡れ手で粟」「二重効果」「ダブル効果」なども大凡で同じ事で、利益の大小に関わらず二つ良い利益となれば「一石二鳥」として、特にお金に関する事で使われる傾向があるようです。実際の使用例としては、ダイエット成功すると食費が減りモテるようにもなって「一石二鳥」と言ったり他にも、一見すると失敗やダメと見せかけて実は成功というパターンも多いです。一方で「一石二鳥を目論んだが両方とも失敗」というパターンも多く、結果の良し悪しに関係なく使える言葉です。

一石二鳥の由来・出典

「一石二鳥」の由来はイギリスで17世紀頃に誕生した諺「kill two birds with one stone」で、それを日本語訳にしたものです。

一石二鳥の類義語・同義語

「一石二鳥」の類義語には、「一挙両得」「一挙双擒」などが挙げられます。

一石二鳥の使い方・例文

例文1.就職をして働き出したら人生初の一人暮らしと給料を自由に使えて一石二鳥だと考えていたが、実際は仕事は想像以上に厳しく給料も安く、おまけに家族が恋しくて仕方がないと三重苦だ。
例文2.一石二鳥や一挙両得となるお得な事が好きなので、自分にメリットない事は遠慮してきたが、これでは良い事が逃げていくと気が付いた。
例文3.大好物のお菓子を止めたら、ダイエットと虫歯予防と小遣い増という一石二鳥ならぬ一石三鳥のメリットがあって驚いた。
例文4.子供の頃に誰よりも勉強をして名門大学に合格すれば、安定した未来と美人妻の一石二鳥を手にすると父に教えられてきたが、就職氷河期だったのでどちらも手に入らず高学歴が無駄になった。
例文5.ミニバンから軽自動車に乗り換えたら、ガソリン代や税金が浮いておまけに小回りが利いて走り易くと一石二鳥だが、一度国道を走るとトラックや高級車に煽られ、おまけにネット上では走る棺桶と揶揄されて心が折れそうになる。
やや否定的に「一石二鳥」を使った例文となります。

一石二鳥の会話例

男性
週末はどうする? どこかに出掛ける?
女性
私は飲み屋街に行きたいなー!
男性
飲みに行くのはちょっとダメじゃない。コロナ禍だし、危ないよ。
女性
ただ飲みに行くんじゃなくて、どれぐらい飲み歩いている人がいるのか現地調査をするの。そこで偉そうな官僚を発見したら、一石二鳥でしょう。後でニュースになったら、私達もあの現場に居たよって、周囲に言えるでしょう。

コロナ禍でもお酒を飲みに行っている官僚を発見しようとする男女の会話です。

一石二鳥の豆知識

「一石二鳥」のように外国の諺を日本語訳にした有名なものは、「多芸は無芸」「雨降って地固まる」「早起きは三文の徳」「急がばまわれ」「頭隠して尻隠さず」「ペンは剣よりも強し」「郷に入っては郷に従え」「百聞は一見に如かず」など実に多数あります。

一石二鳥の難易度

「一石二鳥」は漢字検定9級から10級相当の文字組み合わせで、”鳥”は9級、残り三文字は全て10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

一石二鳥のまとめ

「一石二鳥」は一回石を投げて二羽の鳥を仕留める事から、一度で二つの利益を得る喩えです。最も有名な四字熟語の一つですが元々はイギリス発祥の諺を日本語訳にしたもので、今では「一挙両得」と同じように使われています。

1つの石で2羽の鳥を獲る一石二鳥を表した絵。
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