【議論百出(ぎろんひゃくしゅつ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

議論百出(ぎろんひゃくしゅつ)

「議論百出」は読んで字の如く、実に明確な意味を持つ四字熟語です。白熱した議論などの事なので、「朝まで生テレビ」は正にこの言葉に相応しい番組ではないかと、個人的には思ってしまいます。”百出”という言葉が滅多に使われないので、そこが一般にはなかなか浸透しない一因の様ですがそれでは解説に入らせて頂きます。

議論百出の意味

「議論百出」の意味は以下の通りです。
・沢山の意見が出される議論。様々な意見で溢れる活発ある議論。
・様々な意見が次から次へと出てきて白熱した様子。
・討論会などで意見がいくつも出て論議が盛んになる事。
”議論”は「互いの意見を論じ合う」「意見を戦わせる」、”百出”は「色々なものが多数現われる」「数多く出る」となり、二つを合わせて上記の様な意味となります。要は言葉通りの意味で、意見で溢れる会議や活発な議論を行われている様を「議論百出」と表現します。基本的にはポジティブと捉え、様々な意見といっても紛糾や荒れる会議ではなく、良い方向に導く為に各々が意見を出し合い、その結果としてまとまる時もあれば結論は持ち越しとなる場合もあるといった感じです。

議論百出の由来・出典

「議論百出」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、哲学者・三宅雪嶺の「想痕」(1915年)に文言が記されています。

議論百出の類義語・同義語

「議論百出」の類義語には、「議論風生」「議論沸騰」「侃侃諤諤」などが挙げられます。

議論百出の使い方・例文

例文1.息子の参観日に訪れたら、子供達ながらに活発な議論百出が出て盛り上がり、思わず侮れないと感心してしまった。
例文2.我が社の会議は、新卒社員にブラックと嫌われ退社されないようにと、「議論百出には絶対なるな!」と上司からお察しが出ている。
例文3.週末どこに出掛けるか、議論百出の末に行き先が決まったが、当日全員が風邪を引いて計画はオジャンとなった。
例文4.学生時代の友人はお喋り好きで、通学中の電車内でも大声で議論百出を求めてくるので、こちらは手を焼いていた。
例文5.外国人が多い職場なので、議論百出となり白熱するとそれぞれが自国語でしかもスラングを用いるので、誰もが相手の意図を理解出来なくなる。
子供の参観日、外国人の多い職場などで「議論百出」を使った例文となります。

議論百出の会話例

男性
おかえりー。今日も帰りが遅いねー。
女性
ただいまー。また会議が長引いてね。
男性
大変だね。
女性
本当。新商品開発もいいけど、その度に会議の連続で、なまじやる気がある人ばかりだから議論百出となって終着点が見つからず延々と議論が続いて、帰りが遅くなるというザマです。ハー、疲れた。

妻が連日仕事で帰りが遅く、それを夫にぼやくという会話です。

議論百出の豆知識

中国人と日本人は顔など外見は良く似ていても、決定的な違いがあるそうです。それは会話における声の大きさで、中国人は昔から声が大きいとされています。理由は、声が大きいのは存在感をアピールとメンツを保つため、大きな声は縁起が良い、そもそも中国語の発音が大声になりやすいとも言われています。だから、会議なども大声で意見を出し合うやり方こそ良しとして、日本の様な小さな声で代表者が個人の意見を通すやり方は、文化の違いもあって受け入れられないのでしょう。

議論百出の難易度

「議論百出」は漢字検定5級から10級相当の文字組み合わせで、”論”は5級で小学校高学年レベル、”議”は7級で小学校中学年レベル、”百”と”出”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

議論百出のまとめ

「議論百出」は活発な議論や様々な意見が出されるという意味で、出席者から多様な意見が出されて会議が白熱している様を表現した四字熟語です。文字通り職場の会議などで使えるので、最後の締めの言葉として使ってみてはどうでしょうか。

議論百出の大会議があった
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