【愛及屋烏(あいきゅうおくう)】の意味と例文と使い方

愛及屋烏(あいきゅうおくう)

一見漢字の読み方が難しい「愛及屋烏(あいきゅうおくう)」とは、人をあまりにも好きになると、その人の家の上にいる烏(からす)までをも好きになってしまうという、溺愛した様子の例えの四字熟語です。

愛及屋烏の意味

「愛及屋烏」の意味は以下の通りです。
⑴その人のことが好きすぎて、その人に関わる全てのものまで好きになること。
⑵人を好きになるとその人の細かい欠点や可笑しな癖さえもすべて愛おしく思えるようになること。
あまりにも愛情が深いことを表現しており、似たような例えで「偏愛」や「盲愛」という言葉も良く使われます。

愛及屋烏の由来・出典

「屋烏」は、その文字の通り屋根に泊まっている烏のことを表しており、同じ意味で「愛は屋烏に及ぶ」や「屋烏の愛」とも言われます。中国歴史の故事集の「説苑」より、「其の人を愛する者は、屋上の烏をも兼ねる」というのが「愛及屋烏」の由来になります。

愛及屋烏の類義語・同義語

「愛及屋烏」の類義語には、「愛屋烏及」、「屋烏之愛」などがあります。

愛及屋烏の使い方・例文

例文1.彼女のことは愛及屋烏になるほど好きだ。
例文2.愛及屋烏のあまり、彼女には何でも甘やかしてしまうところがある。
例文3.彼女の推しへの熱中ぶりは愛及屋烏にも程がある。
例文4.愛及屋烏のあまり彼女の家の犬まで好きになった。
例文5.彼は愛及屋烏がすぎるところがあるから、少しは冷静になってほしい。
「愛及屋烏」は、かなり溺愛が深い意味で使われる言葉です。

愛及屋烏の会話例

男性
今度好きなアーティストのコンサートに行くんだけど、またグッズを買いすぎちゃったよ。
女性
いつもグッズいっぱい買ってるね。
男性
同じようなものばかりだけど、毎回つい買ってしまうんだ。
女性
好きなアーティストには本当に愛及屋烏だよね。

好きなアーティストに熱を注ぐ男性とそれを聞く女性の会話です。

愛及屋烏の豆知識

バルーンfeat.初音ミクの曲で「愛及屋烏」というタイトルのものがあり、その歌詞にも“愛及屋烏”という言葉が使われています。あまり聞くことの多くない言葉ではありますが、このように曲名になっていたり歌詞に使われていたりするとどこか親しみを感じます。

愛及屋烏の難易度

「愛及屋烏」は、漢字検定準1級程度と比較的高い難易度となっています。

愛及屋烏のまとめ

「愛及屋烏」とは、人を好きになるとその人の家にいる烏までをも好きになるといった、その人に関わる全てのものまで好きになるという例えの四字熟語です。

愛及屋烏の例えである屋根の上の烏。
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