【談論風発(だんろんふうはつ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

談論風発(だんろんふうはつ)

「談論風発」とは「談話や議論が激しく活発に行われている様子」です。現代人はある程度の理性や常識を兼ね備えているものですが、恐らくですが大昔は血の気の多い人が多く、大人の男性が顔を突き合わせて議論を重ねれば次第に激しさがエスカレートするのも想像が付くものです。そんな激しい意見を出し合うのが「談論風発」です。

談論風発の意味

「談論風発」の意味は以下の通りです。
 ・談話や議論が活発に行われる事。
 ・風が吹くような盛んな談話や議論から、語り論ずる勢いがとても盛んな様子。
”談論”は「談話と議論」、”風発”は「風が吹くような盛んな勢い」で、様々な意見が上がる活発で激しい議論や語り合いの様子が「談論風発」です。各々が意見をぶつけ合い良い方向に動いたり、最終決定がまとまったり、或いは意見が衝突し収拾がつかないといった全ての状態ともなっています。ですから、結果はともかくその場の全員が良かれと思った意見をぶつけ、激しく言い合っていると窺えます。逆に言うなら冷静さを欠いたり、主張が激しすぎたり、或いはまとめ役や進行役がいないとも思えますが、静まり返って活発な意見が出ないよりは白熱して良い状態とも思えるのではないでしょうか。

談論風発の由来・出典

「談論風発」の由来は残念ながら不明です。文献としては、近代日本を代表する詩人・島崎藤村の著書「千曲川のスケッチ」(1912年)などに文言が記されています。

談論風発の類義語・同義語

「談論風発」の類義語には、「議論百出」「談論風生」「百家争鳴」などが挙げられます。

談論風発の使い方・例文

例文1.息子の参観日に行ったら、生徒である子供達の談論風発な熱気に押されて思わず職場の会議がフラッシュバックし気分が悪くなり、車に戻ってスマホを弄って時間をつぶした。
例文2.国会は時々だが談論風発な様子がニュースで報道されるが、あれは与党と野党が裏で口裏を合わせてお互いに演技をしているようにしか見えない。
例文3.家族全員がとても物静かで声を荒げた事など一度もなかったが、父が急に亡くなってからは少しばかりの遺産を巡って母や兄弟や嫁を巻き込んで談論風発がメールや電話に会議アプリを使って連日繰り返され、これには父も草場の陰で驚いているだろう。
例文4.学生時代に大人しかった者が社会に出て出世すると会議で異様に張り切り談論風発を得意とするようになる。
例文5.政治家も公費で出席した海外の会議では一言も発せず存在感を発揮しないのに、秘書や官僚相手には談論風発となって唾を飛ばし喚き無理難題を押し付けるのは止めた方がいい。
「談論風発」を使った例文となります。

談論風発の会話例

男性
今日もお隣が煩かったら最悪だな。
女性
あなた、もうマンションの管理組合に連絡をしましょうよ? 我慢の限界よ。
男性
そうだな…。最初は談論風発みたいなものだと様子見していたが、こう毎日煩いと流石に隣としては堪ったものじゃないな。でも、うちが連絡を入れたとバレたら後が怖いから…。
女性
手紙にしましょうよ。そして周辺住民の総意的なニュアンスを盛り込めば大丈夫じゃない。

マンションに住む夫婦が隣から聞こえる騒音に頭を痛めています。

談論風発の豆知識

「談論風発」から”議論”に関する四字熟語は、自分が正しいと激しく主張する議論「危言覈論」、激しい勢いで議論を闘わす「口角飛沫」、大勢が議論して意見が一致する「衆口一致」などがあります。

談論風発の難易度

「談論風発」は漢字検定5級から9級相当の文字組み合わせで、”論”は5級で小学校高学年レベル、”談”と”発”は8級で小学校中学年レベル、”風”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

談論風発のまとめ

「談論風発」は活発な談話や議論を行われている様子です。非常に激しくヒートアップする様が窺え、時にはその結果から良い解決策が見つかり物事が前進するが、反対に収拾がつかない事もあります。それぐらい互いに遠慮なく意見を出し合うのが「談論風発」です。

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