完全燃焼(かんぜんねんしょう)
高校野球などスポーツの負けチーム、或いは往年の名作｢あしたのジョー｣などを連想させる四字熟語が｢完全燃焼｣です。他にも、エンジンや化学反応なども思い浮かびますが、大抵の場合は競技で力を出し切った際の言葉がもっともしっくりくるのではありませんか？ そんな｢完全燃焼｣についての解説となります。
完全燃焼の意味
｢完全燃焼｣の意味は以下の通りです。
・完全に力を出し切る。望み通りの成果を得る。
・可燃物が酸素供給によって燃え尽きる。化合物が燃えると二酸化炭素と水蒸気を生じる。
一般的には、可燃物が燃え尽きて最後は灰になる事を比喩して、スポーツなどで力を出し切った選手やチームに対して用いられ、特に高校野球で負けた相手などにはスポーツ紙などがこぞって使う表現です。”完全”には｢必要条件を全て満たす｣｢欠点や不足がない｣、”燃焼”には｢燃える｣｢力を出し尽くす｣といった意味があります。また、逆を意味する｢不完全燃焼｣もスポーツを中心に頻繁に使われる表現です。この場合は、エース級の選手が今一つ調子が悪かったり、負けた場合などに用いられます。
完全燃焼の由来・出典
比喩としての表現の｢完全燃焼｣の正式な由来は不明ですが、東京朝日新聞経済部編の｢経済随想｣(1927年)に記載された｢〜完全燃焼｣という一文ではないかとされています。
完全燃焼の類義語・同義語
｢完全燃焼｣の類義語には、｢真剣勝負｣｢一生懸命｣｢全力投球｣などが挙げられます。
完全燃焼の使い方・例文
例文1.高校球児にとって、夏の甲子園は完全燃焼にもってこいの舞台だ。
例文2.完全燃焼をしたつもりだが、現役復帰する選手が多いのはそれだけ勝負の世界に魅力があるのだろう。
例文3.中高年にとって完全燃焼のアニメといえば、あしたのジョーになる。
例文4.完全燃焼を目指して、今日から練習に明け暮れる。
例文5.自分の夢と目標を達成し、完全燃焼した気持ちだ
スポーツで完全燃焼して勝つ事は、とても気持ちが良いですよね。
完全燃焼の会話例
完全燃焼する場所を間違えない様に気を付けましょう。
完全燃焼の豆知識
豆知識として補足すると、スポーツの場合はチームや個人が勝っても負けても｢完全燃焼｣と｢不完全燃焼｣の双方が状況に応じて使われるのが興味深い点です。また、引退試合などは選手に花を持たせるのか｢完全燃焼｣となるのに対し、期待や注目度が高い選手の場合は厳しめ評価として｢不完全燃焼｣となるケースも増えてきます。
完全燃焼の難易度
｢完全燃焼｣は漢字検定6級から8級相当なので、小学校低学年から高学年で習う容易な四字熟語となります。
完全燃焼のまとめ
｢完全燃焼｣は、可燃物が完全に燃える事から、比喩としてスポーツなどで選手が完全に力を出し切る際に用いられる四字熟語です。高校野球が有名ですが、他にも期待の新人選手や引退選手などでも使用される事が多く、また逆を意味する｢不完全燃焼｣も度々使用されます。
