【他山之石(たざんのいし)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

他山之石(たざんのいし)

「他山之石」とは「他人の良くない言動や不祥事でも、学ぶべきところがある」という意味です。他人の不祥事を見て、自分には関係ないと思っていてもいつしか自分にも同じようなことが起きることがあります。そんな時にしっかりと注意しておくべきだったなと思うこともあるのではないでしょうか。今回はそんな「他山之石」の解説です。

他山之石の意味

他山之石の意味は以下の通りです。
・自分の人格を磨くのに役立つ他人の良くない行動。
・自分に直接関係のないようなものでも自分の向上に役立たせる。
・他人の誤った行動から自分の行動を見直して生かすこと
本来は自分の山ではない他人の山に転がっている粗悪な石でも自分の玉を美しく磨くのには役に立つというところからできました。
そこから現在では一見自分に関係ないようなこと(他人の山にある粗悪な石)でもそこから何かしらの教訓を学ぶ(自分の玉を美しく磨く)といった全てを師と考える意味として使われています。

他山之石の由来・出典

「他山之石」の出典は、中国最古の詩集「 詩経 しきょう 」に記載のある故事に由来しています。

他山之石の類義語・同義語

「他山之石」の類義語には、「反面教師」「人の振り見て我が振り直せ」「人を鑑とせよ」などの言葉が挙げられます。

他山之石の使い方・例文

例文1.幼い頃から素行の悪い兄を他山之石として見てきた。
例文2.芸能人の度重なる不祥事からそれらを他山之石として自分に生かす。
例文3.他人の失敗を笑うのではなく、他山之石として自分も教訓とする。
例文4.先日の不祥事により行われた会見は多くの人にとって他山之石となったのではないだろうか。
例文5.他山之石を目上の人の良い言動を自分の参考とするような誤った使い方をする人が増えている。
「他山之石」を使った例文となります。

他山之石の会話例

男性
最近はSNSで上げた動画が炎上してテレビで取り上げられることも増えたよね。
女性
昔はSNSってもっと自由なものだと思っていたけど、最近はSNS上のモラルが問われるようになったよね。
男性
他山之石じゃないけど、自分も気をつけないとな。
女性
そういえば、この前上げてたおでんツンツンの動画、面白かったよ

モラルが危うい二人組の会話です。

他山之石の豆知識

平成25年に文化省が発表では「他山之石」を本来の意味の「他人の誤った行いも自分の参考になる」といった意味で使う人の割合は30.8パーセントで、本来の意味ではない「他人の良い行いを自分の行いの手本とする」といった意味で使う人が22.6パーセントといったデータが出ました。

他山之石の難易度

「他山之石」は漢字検定準1級から10級相当の文字組み合わせで、”他”は8級で小学3年生レベル、”山”は10級で小学1年生レベル、”之”は準1級で大学・一般レベル、”石”は10級で小学1年生レベル、の四字熟語となります。

他山之石のまとめ

最近ではSNSで誰もが発信ができるようになった反面、一人一人の行動にモラルが問われるようになりました。一般人でも一つのモラルのない行動でニュースで大々的に報じられる時代です。今回の「他山之石」のように他人の誤った行動から自分の日々の行いを見直してみることも大切なのではないでしょうか。

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