【酔生夢死(すいせいむし)】の意味と例文と使い方

酔生夢死(すいせいむし)

「酔生夢死」はなかなか厳しい意味合いを持つ言葉で、他人から忠告されたら腹立たしく感じると思います。それだけインパクトがあるので、一度覚えたら意味を忘れる事はないほど強烈です。では、どんな四字熟語なのか調べてみました。

酔生夢死の意味

・酒に酔っている、夢見ているような人生の事で、何もしないで一生を終える人を喩える。
・何もない虚しい人生、ぼんやりと夢見るような生涯。
手厳しく言うなら、人生を無駄にしている人が「酔生夢死」となります。現代流に解釈すると、仕事を一生懸命にしないだけでなく、打ち込める趣味や夢中になれるものが無い人も当て嵌まります。ボーっと生きていると、人生はあっという間という事なのでしょう。何かに本気で取り組まないで、無駄に年齢を重ねると、最終的には「酔生夢死」となってしまいます。

酔生夢死の由来・出典

中国北宋時代の儒学者・程コウの著書「程子語録」にある一文が「酔生夢死」の由来となります。

酔生夢死の類義語・同義語

「酔生夢死」の類義語には、「遊生夢死」「無為徒食」などが挙げられます。

酔生夢死の使い方・例文

例文1.大学受験を失敗し浪人を味わった時は、このまま酔生夢死なのかと悲観したが、その後は人生が好転し今では弁護士だ。
例文2.父親の様な酔生夢死には絶対にならないと誓い、必死に勉学に明け暮れた。
例文3.人生とは儚く一瞬なのだから、たとえ酔生夢死だとしても悔いはない。
例文4.行き当たりばったりの人生もこれまた酔生夢死で悪くはないと、最近は思うようになった。
例文5.酔生夢死を否定しても、大勢の人間はただ生まれそして死んでいくだけの存在だ。
単純な言葉ではないものの、ネガティヴな表現で使う事が多いでしょう。

酔生夢死の会話例

男性
何か難しい顔をしているね。どんな本を読んでいるの!
女性
トルストイの人生論。最近、人生について思う所があって、急に読みたくなってね。
男性
でもちょっと、難しすぎない。もっと気楽に生きないと。
女性
そうだけど…、このままでは酔生夢死だと感じたら焦ってきて。だから、トルストイを読み出したんだ。

自分の人生について考える時間もとても大切なことですね。

酔生夢死の豆知識

逆に解釈すると、どんなに才能豊かでも真剣に取り組み結果を出さないと、「酔生夢死」と人から指摘をされる可能性もあります。毎日を必死で生き努力を重ねれば、「酔生夢死」とは無縁の人生を送れたと晩年にも思えるでしょう。因みに、”酔生”は酔って暮らす日々なので、酒だけでなく食欲や金銭欲にまみれた(溺れた)人生は何も残らないという教えでもあります。また、「すいせいぼうし」と読む場合もあります。

酔生夢死の難易度

「酔生夢死」は漢字検定3級相当で、難易度は低めの四字熟語となります。”酔”だけ中学校、それ以外は小学校で習う漢字です。

酔生夢死のまとめ

「酔生夢死」は、何もしない人生や虚しい人生という意味で、酒に酔ったような、又は夢心地で人生を終える際の喩えです。よって、人生を必死で生きるべきという解釈もされますが、大半の人は大成しないで終えるので、せめて少しぐらいは何か目的を持ち努力をしないと、最後には何も残らないで終わってしまうと説いている気がします。

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