【品行方正(ひんこうほうせい)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

品行方正(ひんこうほうせい)

「品行方正」はかなり有名な四字熟語ですし、大半の方は意味まで理解していますよね。真面目や正しい人という使われ方が一般的で、他にも学園ドラマなどで不良との対比で登場する学級委員タイプを「品行方正」と表現する事が多いです。そんな「品行方正」について、詳しく解説をさせて頂きます。

品行方正の意味

「品行方正」の意味は以下の通りです。
・心や行いが正しく立派。
・会話や行動、態度などに品がありきちんとしている。礼儀を弁えている。
「品行方正」を辞書で調べると、「心や行いが正しく立派」となります。逆に言うと、これ以外に詳しい解説や補足はほぼ皆無で、我々が想像する真面目・上品・誠実・礼儀正しい・マナーを守る等々は、云わば想像や憶測でありそれぞれの解釈次第となります。もちろん、これらも間違いではないですし、真面目な人の喩えとして「品行方正」を使うのは日常ではよくあります。しかし、厳密にはやや違うと思えなくもないです。真面目は「嘘やいいかげんがない」「真心がある」「誠実」「真剣」といった意味で、「品行方正」は「心や行いが正しく立派」なので、云わば人に恥ずかしくない行動や態度をしているだけとも読み取れます。実際のところは、大きな違いもなく些細な点となるので、使用時に気にする必要はありませんが、理解はしておくべきです。”品行”は「普段の行い」「身持ち」、”方正”は「きちんとして正しい」「規律正しい」となります。

品行方正の由来・出典

「品行方正」の由来は、残念ながら判明していません。有力な説は、中国春秋時代の法家の書物「管子」に記された「身子方正」という一文が発祥とされています。それが日本に入り、時代経過によって「品行方正」に変わったと推測されています。

品行方正の類義語・同義語

「品行方正」の類義語には、「規行矩歩」「清廉潔白」「謹厳実直」などが挙げられます。

品行方正の使い方・例文

例文1.町内でも品行方正な一家と知られていたが、兄が痴漢で逮捕されてからは途端に評判が悪くなった。
例文2.父が警察官で母は区役所勤務という品行方正な家族に一体何があったのか! という刺激的な週刊誌見出しが気になった。
例文3.品行方正を心掛け、まずはSNSや掲示板への誹謗中傷を止めようと35歳になって遅咲きながら決意した。
例文4.母が泣きながら、品行方正になってと不良の兄に懇願した。
例文5.難関校に合格したら、クラスメイトは品行方正な連中の集まりとなっていて、退屈で仕方がない。
今まで不真面目だったクラスメイトがいきなりまじめになるのを見るのは非常に面白いですね。

品行方正の会話例

男性
週末は何しているの?
女性
久しぶりに海に行こうかと!遊びではなく、ゴミ拾いです。ボランティアとして。
男性
えー本当に。真面目だね。意外に品行方正なんだね。
女性
少しでも自然環境を守りたいので。目指せグレタさんです。

一人ひとりがポイ捨てをしなければゴミ拾いしなくて済むんですがね。

品行方正の豆知識

「品行方正」とほぼ同義となるのが「規行矩歩」です。「規行矩歩」は品行方正な事ですが、同時に古い仕来りなどに拘り融通が利かないという意味もあります。よって、「品行方正」にも立派過ぎるが故に融通が利かない、真面目すぎるとも理解できます。因みに”品行”を使った四字熟語は他になく、”方正”は「賢良方正」「方正謹厳」「方正之士」などが挙げられます。

品行方正の難易度

「品行方正」は漢字検定8級から10級相当で、小学校中学年から低学年レベルの容易な四字熟語となります。

品行方正のまとめ

「品行方正」は、心や行いが正しく立派という意味が込められ、真面目や礼儀正しい、或いはきちんとした常識ある人などを喩える際に使用します。本来の意味に固執すると、大抵の人は「品行方正」に当て嵌まるので、やはり想像以上の真面目や礼儀正しい人に使うのがしっくりくるかも知れません。

品行方正な大人たち
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