【七歩之才(しちほのさい)】の意味と例文と使い方

七歩之才(しちほのさい)

「七歩之才」とは「文才に恵まれていたり、素早く詩文を作る才能がある事」です。たった7歩を歩く間に詩文を完成させるというのですから、どれほど人並み外れた才能を持ち合わせていたのでしょう。それでは「七歩之才」の解説となります。

七歩之才の意味

「七歩之才」の意味は以下の通りです。
 ・文才に恵まれている。優れた詩文を作る能力がある。
 ・僅か7歩を歩く間に詩を書ける事から、詩文を素早く作る才能がある事。
”七歩”は「7歩」「7歩の間」、”才”は「才能がある」「能力が高い」で、7歩を歩く間に詩文を作りあげる才能を持つのが「七歩之才」です。由来となる「世説新語」によると古代中国の魏の曹植は文才を持っていたが、兄の文帝は弟(曹植)の才能を妬み、7歩を歩く間に詩を作らないと殺すと脅したが、曹植は兄弟の争いが悲しいという詩を作ったとされています。そんな事から、詩の才能や詩を素早く完成させる喩えが「七歩之才」です。

七歩之才の由来・出典

「七歩之才」の由来は中国南北朝時代の文言小説集「世説新語」の「文学」となります。

七歩之才の類義語・同義語

「七歩之才」の類義語には、「七歩成詩」「七歩八叉」「陳思七歩」などが挙げられます。

七歩之才の使い方・例文

例文1.幼い事から本ばかり読んできた娘は七歩之才がとても高く、今では小説家を目指している。
例文2.大手お笑い事務所やアイドル事務所に所属すれば凡人並みの才能でも、七歩之才と称えて権威ある文学賞を受賞するのだから世の中ちょろすぎるだろ。
例文3.人を論破する七歩之才は持ち合わせているかも知れないが、ゼロから何かを作り上げる能力は皆無で、それでもリモート出演しては視点を変えるだけの意見をファンは喜び組のように絶賛する。
例文4.アニメを見ていると七歩之才な才能の持ち主が全国各地に続出している感じがするが、実際はそんな事はない。
例文5.七歩之才と知人が褒めてくれたが、そんな才能を持ち合わせていないのは自分自身が一番理解している。
「七歩之才」を使った例文となります。

七歩之才の会話例

男性
子供の頃から有名小説家の名作はだいたい読んできたけど…。
女性
じゃあ、どれが面白かった?
男性
蝿の王は凄いと思ったね。
女性
ウィリアム・ゴールディングの代表作ね。ちょっと在り来たりじゃない? もっと誰も知らない七歩之才のような作家の作品を紹介してよ。

有名文学について男女が会話をしています。

七歩之才の豆知識

「七歩之才」から”詩文”に関する四字熟語は、詩文を作る時に工夫をする事の「意匠惨憺」、素晴らしい詩文を読んで感銘を受ける「一読三嘆」、言動や詩文の表現に深い趣や含蓄がある「意味深長」などがあります。

七歩之才の難易度

「七歩之才」は漢字検定準1級から10級相当の文字組み合わせで、”之”は準1級で大学一般レベル、”歩”と”才”は9級、”七”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

七歩之才のまとめ

「七歩之才」は文才が豊かであったり素早く詩文を作る能力がある事です。古代中国では詩文作りは才能が如実に表れ、この能力が高いほど優秀という位置付けがされていました。そんな事から優秀な者の条件ともされるのが「七歩之才」です。

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