【読書三余(どくしょさんよ)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

読書三余(どくしょさんよ)

「読書三余」とは「本を読むのに適した条件とされる冬・夜・雨の時」です。少し寒くなって一日が終わろうとしている夜に雨音を楽しみながら本を読む一時は、読書家にとっては何よりも幸福な時間ですよね。そんな素敵な時間を本嫌いにも分かってもらおうとする言葉が「読書三余」です。

読書三余の意味

「読書三余」の意味は以下の通りです。
 ・読書をするのに都合の良い余暇で、一年では冬、一日では夜、時のうちでは雨の事。
 ・読書に適した三つの時期は冬・夜・雨の三つの時となる。
 ・「三余」も同義。「とくしょさんよ」とも読む。
”読書”は「本を読む」、”三余”は「読書に適した冬・夜・雨の三つの余暇」で、読書をするのに良い時とされる冬・夜・雨の三つの時が「読書三余」です。”三余”だけでも同じ意味ですが、より強調する為に”読書”が付けられています。この言葉は由来となる「三国志」によると、三国時代の王朝・魏の儒学者・董遇が弟子に読書を勧めたら「時間が無い」と答えたので、諭す言葉として「(読書)三余」と返したのが始まりとされています。要するに、誰しも時間はないがそれでもやり繰りして読書時間を捻出するもので、もし考えつかないなら読書に適した冬・夜・雨の時に読んでみてはどうかと投げ掛けています。

読書三余の由来・出典

「読書三余」の由来は中国後漢時代と三国時代の歴史書「三国志」の魏志「王粛伝」となります。

読書三余の類義語・同義語

「読書三余」の類義語には、「董遇三余」などが挙げられます。

読書三余の使い方・例文

例文1.読書三余を現代に置き換えたら、電車・トイレ・ベッドになりそうだ。
例文2.本嫌いな息子に話題の人気小説をプレゼントしつつ読書三余を教えたが、その後何気なく息子のTwitterを見たら「父親がウザい」「病気になって入院しろ」と書かれていて、悲しさから頭が痛くなった。
例文3.読書三余、仕事を辞めてストレスフリーなので当分は季節や天候に関係なく読み耽る日々を送る。
例文4.独身時代は読書三余を実行できたが、結婚したら妻は一切家事をしないのでそんな暇はなくなった。
例文5.読書三余に音楽とコーヒーやお酒もあれば、それこそトリップしたようにずっと一人でも平気で、だから日本は独身者が多いのかも知れない。
「読書三余」を使った例文となります。

読書三余の会話例

男性
ただいまー。頼まれていた本とDVDを買ってきたよ。
女性
ありがとう。Amazonで買うのもいいけど、地元の本屋の売上にも貢献したいからね。面倒だったでしょう?
男性
仕事の帰りだから平気だよ。それにしても本好きには堪らない読書三余な時期になったんじゃない?
女性
そうよね。こんな贅沢な時間を過ごして、私は本当に幸せものね。

仲睦まじい夫婦の会話風景です。

読書三余の豆知識

「読書三余」から”読書”も”勉強”として”勉強”に関する四字熟語は、苦労したり眠気を堪えて勉強をする喩え「懸頭刺股」、儒学を勉強する仲間内での最重要人物の「儒林棟梁」、明るく清潔で勉強や読書に適した書斎「明窓浄机」などがあります。

読書三余の難易度

「読書三余」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”余”は6級で小学校高学年レベル、”読”と”書”は9級、”三”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

読書三余のまとめ

「読書三余」は読書に良いとされる季節は冬、時間は夜、天候は雨の三つの時です。特に普段は本を読まない人にはこの三つの時が望ましいので、お勧めであるとされています。

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