【松柏後凋(しょうはくごちょう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

松柏後凋(しょうはくごちょう)

「松柏後凋」とは「冬でも枯れない松や柏の木から、人の真価は辛くなって初めて分かる喩え」です。古代中国の偉人・孔子は有名な言葉をいくつも残していますが、その一つが「松柏後凋」で日本では諺「年寒くして松柏の凋むに後るるを知る」としても知られています。

松柏後凋の意味

「松柏後凋」の意味は以下の通りです。
 ・寒い冬は植物が萎れるが松柏は葉を落とさない事から、人の真価は困難に出合って初めて分かる喩えで、辛くても信念を貫き通す事。
 ・諺「年寒くして松柏の凋むに後るるを知る」(としさむくしてしょうはくのしぼむにおくるるをしる)も同義。
”松”は「マツ科植物の松」、”柏”は「ヒノキ科植物の児手柏(コノテガシワ)」、”後凋”は「木々が枯れ落ちた後」「苦難に耐えて節操を守る」で、松と児手柏は冬になっても枯れずに残っている事から平常時は分からないが困難に陥った時に初めて人の真価が発揮されるのが「松柏後凋」です。これは古代中国の思想書「論語」の孔子が残した言葉で、人の価値や本質を見抜くものです。現代的に解釈すれば、苦しい時にはその人の真価が発揮されるので、松や柏を目指して頑張るべきとも受け取れます。

松柏後凋の由来・出典

「松柏後凋」の由来は中国前漢時代の孔子が残した言葉を記録した書物「論語」の「子罕」となります。

松柏後凋の類義語・同義語

「松柏後凋」の類義語には、「松柏之操」「歳寒松柏」「志操堅固」などが挙げられます。

松柏後凋の使い方・例文

例文1.学生時代はどんなに辛くても部活とバイトに学業に専念し、自分でも松柏後凋を貫いたと自信を持って断言できる。
例文2.これからは経済面にウイルスや世界情勢など問題が山積だが、だからこそ松柏後凋を胸に一人ひとりが頑張るしかない。
例文3.思うに政治家や官僚は既に成功者なのだから、現代の価値観では人生の上がりを向かえた人達が松柏後凋な心情になって必死になる訳がないのだ。
例文4.安全地帯から揚げ足取りで好き勝手をほざく論破マンに共感する若者には、松柏後凋を訴えても昭和や平成の考えと軽く笑われ相手にされないが、君たちの信じる男も昔ながらの手法を巧みに使い搾取し続けているとは知る由もない。
例文5.松柏後凋、ワクチンを後10回も打って、もうシャ〇なのか風邪薬なのか頭が耄碌した時に初めて政府や医学博士を信じた事を後悔するか納得するか答えが出そうだ。
「松柏後凋」を使った例文となります。

松柏後凋の会話例

男性
今月も来月もマイホームのローンを払うんだよな。
女性
今年も来年も再来年もね。頑張って働いて下さい。
男性
分かっているけど、結構精神的にキツイな。
女性
弱音を吐かないでよ。松柏後凋って言うでしょう。あなたは困難に勝てる困難に勝てる…、修行するぞ修行するぞ…。

マイホームローンに嫌気が差す夫を洗脳するように奮い立たせる妻の会話です。

松柏後凋の豆知識

「松柏後凋」から”松”に関する四字熟語は、寒い冬の時期の友となる三つで松・竹・梅か梅・水仙・竹となる「歳寒三友」、松や柏は緑を保ち樹齢が長い事から長生きや長寿の言葉「松柏之寿」、千年も経た松から長寿の喩え「千歳之松」などがあります。

松柏後凋の難易度

「松柏後凋」は漢字検定準1級から9級相当の文字組み合わせで、”柏”と”凋”は準1級で大学一般レベル、”松”は7級で小学校中学年レベル、”後”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

松柏後凋のまとめ

「松柏後凋」は植物が萎れて枯れてしまう冬でも松や柏は逞しく緑を保っているので、人の真価は辛い時期こそ判明するという喩えや教えです。また、困難でも松や柏のように信念や主義を変えずに貫くべきとも解釈ができます。

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