【過小評価(かしょうひょうか)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

過小評価(かしょうひょうか)

あなたの友人や同僚にも、本当は実力が高いのに自らを謙遜する様に「過小評価」をする人っていませんか? その反対に実力がないのに、驕り高ぶる様に「過大評価」する人もいますよね。また、上司に「過小評価される」と愚痴を吐く人もいるでしょう。特に日本ではすっかりお馴染みともされる「過小評価」ですが、実は深く意味を考えた事って、あまりないですよね。それだけ浸透している日常用語とも言えますが、だからこそ今回はより詳しく解説をさせて頂きます。

過小評価の意味

「過小評価」の意味は以下の通りです。
・実力や価値などを実質以下に判断する。正当に評価しない。
・自分や相手の実力や評価を見くびるや軽く見る事。
・反対となる対義語は「過大評価」。
”過小”は「あまりにも小さい」「小さすぎる」、”評価”は「品物の価格を決める」「事物や人物の意義や価値を判断する」「善悪や美醜などの価値を定める」で、上記のような本来はあるべき実力や価値を不当に低く判断する事です。要するに自分や相手などの精神的な評価と、物質や肉体的な評価に分けられます。例えば、ある商品の価値を安く見積もるのが「過小評価」ですが、自分や相手の実力を安く自己評価するのも同じく「過小評価」となります。前者の商品価値なら単なる勉強不足や知識不足で片付きますが、後者の自分や相手を正当に評価できないのは、精神的な問題による面も大きいようです。良く言えば、謙遜や謙虚な姿勢からとも窺えますが、逆に悪く言えば自信の無さや理想と現実の乖離から能力不足として、「過小評価」とする傾向なのです。過去の失敗などの経験が色濃く残っていると、「過小評価」とする方が実は楽であったり、相手に余計な期待を持たせると悪いので、そこから自らを「過小評価」するようです。一方、反対となる「過大評価」は「物事を実際よりも高く見積もる事」で、自信過剰な人などはこちらのタイプが当て嵌まります。使用例としては、「過小評価する」「過小評価の判断」「過小評価の思考」といった形が良くある一般的な使い方です。

過小評価の由来・出典

「過小評価」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、昭和を代表する評論家・丸山幹治の著書「溜飲を下ぐ」(1935年)などに文言が記されています。

過小評価の類義語・同義語

「過小評価」の類義語は残念ながらありません。比較的似ている四字熟語は「自己否定」「笑止千万」「優位意識」「微小妄想」等、四字熟語以外では「見くびる」「軽く見る」「卑しむ」「蔑視」等となります。

過小評価の使い方・例文

例文1.亡き両親から常に優秀な兄と比較され過小評価されてきたので、今でも墓前の前に行くと妙な感情で素直にお参りが出来ない。
例文2.過小評価ばかりで苦しむ私を救おうと友人が近所のヨガ教室を紹介してくれたが、そこで偉大な尊師と出会ったのが地獄への始まりだった。
例文3.過小評価と過大評価は双方のバランスを取るのが実に難しい。
例文4.世界のサッカーでは日本人の実力を過小評価するが、実際に海外チームで活躍するのが難しいので仕方がない。Jリーグ限定なら良い選手は大勢いるが、それは過大評価とも言われる。
例文5.中国家電を過小評価する日本人は多いが、後数年もしないでコロナ渦の影響もありさらに世界を席巻するだろう。
自己評価が低い意味などの文章に「過小評価」を使った例文となります。

過小評価の会話例

男性
痛ったた! 急にお腹が痛くなった!
女性
ちょっと大丈夫! 病院行こうか?
男性
これぐらい大丈夫だと思うけど…。
女性
そんな都合良く過小評価しないの。もしかしたら大病かもしれないでしょう。付き添ってあげるから一緒に行こう!

夫が急に腹痛に襲われ、心配する妻が病院に行こうと促す会話です。

過小評価の豆知識

世界的に見ると日本人は自らを「過小評価しがち」という傾向があるようです。これは、それぞれの個人的な性格に影響される所も大きいので一概には言えないですが、強ち間違いとも言えないです。一方で民度と言うべきマナーは高く、外国人は反対に自らを過大評価しがちだが民度は低いそうです。なぜこの様な傾向なのかというと、突き詰めると島国や農耕民族に村社会などが影響していて、自信たっぷりの「過大評価タイプ」は周囲から浮いてしまうので、集団に受け入れられ馴染むには実は「過大評価」でもそれを隠して、「過小評価」を装う方が人付き合いが穏便に済ませるからだそうです。

過小評価の難易度

「過小評価」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”過”と”評”と”価”の三文字は6級で小学校高学年レベル、”小”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

過小評価のまとめ

「過小評価」は、自分や相手の実力を軽く見くびる事や、物などの価値や評価を実際よりも低く判断する事です。要は、本来の実力や価値に見合っていない判断で、敢えて本人自らを低く見積もる時もあれば、間違いとして物の価値を見誤る時もあります。自分自身を低く評価するのは自己嫌悪や自己否定なども関係していて、実は精神的な問題が根強く残っている場合もあります。

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